アマゾン、完全新型タブレット「Fire Max 11」を発表。ペン機能に新対応した「コンテンツ消費マシン」

Amazon Fire Max 11

アマゾンは初の11型ディスプレイを搭載したFireタブレットを発表した。

撮影:小林優多郎

アマゾンは5月23日、初めての11型液晶を搭載したタブレット「Fire Max 11」を発表した。出荷予定日は6月14日。

アマゾンは日本ではFireタブレットを10年以上にわたって展開しているが、11型台のFireタブレットを出すのは初めて。

Prime ビデオやKindleなどのアマゾンの既存コンテンツとの相性の良さはそのまま、Fire初の手描きペン対応やスタンド兼キーボードもつけ、個人用途のクリエイティブに活用するニーズにも応える。

  • Fire Max 11(64GB)……3万4980円(税込)
  • Fire Max 11(128GB)……3万9980円(税込)

性能アップ+ペン対応の「史上最強Fire」

キーボードカバー装着時のFire Max 11

「Fire Max 11」とキーボード付きカバー(別売で1万980円税込)。

撮影:小林優多郎

これまでのFireタブレットは一貫してコンテンツ消費(動画、電子書籍、ウェブ閲覧、ゲーム)を主軸に置いた製品だった。

そのため、サイズは7〜10型。値段も3万円未満に収まっていた。端的に言えば、「お手頃な娯楽用タブレット」だった。

対して、今回の「Fire Max 11」は値段も3万円を超え、スペック的にも過去最高性能と言える構成になっている。

Fire Max 11
ディスプレイ 11インチ液晶2000×1200ドット
CPU 最大2.2GHz(8コア)
メモリー 4GB
ストレージ 64GB/128GB
背面カメラ 8MP
正面カメラ 8MP
バッテリー 7500mAh

ペン

別売のペンは磁石で本体にくっつけられる(iPadのように充電・ペアリング式ではない)。

撮影:小林優多郎

特に注目したいのは、別売りのペンだ。

過去のFireタブレットで静電容量式のタッチペンが用意されたモデルはあったが、今回のFire Max 11のペンはいわゆる「デジタイザーペン」という筆圧検知などに対応したペンが使える(別売で4980円税込)。

このペンは標準規格「USI 2.0」に準拠しており、単6電池で駆動。本体とのペアリング不要で動作し、筆圧は4096レベル、手のひらが触れて誤入力することを防ぐ「パームリジェクション」にも対応する。

本体のスペック的にペンに対応したからといって「クリエイター向け」というのは難しいが、Amazon アプリストアから「Picsart」などのアプリをインストールして、撮った写真を少しデコレーションする……といった用途には適している。

マルチタスク

アプリの2画面利用など大画面を活かした使い方もできる。

撮影:小林優多郎

なお、Fire Max 11購入者には「Microsoft 365 Personal」の3カ月分無料利用権が付与される。

これはアマゾンがWindows 11向けにAmazon アプリストアを解放するなどの、マイクロソフトとの提携によるもの。

当然、タブレット上での使い勝手は検証されており、今回の別売りのペンでも「書類にコメントを書き込む」「OneNoteでメモをとる」といった用途を想定しているという。

なお、ペン対応といえば、Kindleシリーズの「Kindle Scribe」も手描き機能が豊富だが、Scribeのような純正のノート機能はFire Max 11には搭載されておらず、ペンも互換性はない。

イヤホンジャック&Qi充電は非対応

比較

写真左から「Fire HD 10」と「Fire Max 11」。

撮影:小林優多郎

性能、値段、周辺機器ともに今までのFireタブレットの印象が変わる製品であるのは間違いない。

筆者はごく短時間しか実機に触れていないが、背面の金属仕様や狭額縁なディスプレイは悪くいえば「安っぽい」と感じていたFireタブレットへのイメージは払拭されたように思う。

一方で、従来のFireタブレットと比べてFire Max 11では「廃止された」仕様もある。

1つはワイヤレス充電だ。アマゾンは「Fire HD 8 Plus」と「Fire HD 10 Plus」ではQi準拠のワイヤレス充電機能を有していたが、Fire Max 11では非対応となっている。

タブレットの背面

今までのFireより比較的高級感のあるデザインになっている。

撮影:小林優多郎

もう1つはイヤホンジャックだ。Fireタブレットはこれまで3.5mmのイヤホンジャックを採用してきたが、Fire Max 11では廃止されている。

この仕様変更について、アマゾンの担当者は「昨今のトレンド(ワイヤレスイヤホンの普及)を考慮して判断した」と話している。

なお、BluetoothのコーデックはSBC、AACに加えて、ハイレゾ相当の音質が聴けるLDACにも対応する。

注:この記事のリンクを経由して製品を購入すると、アフィリエイト契約により編集部が一定割合の利益を得ます。

Popular

あわせて読みたい

BUSINESS INSIDER JAPAN PRESS RELEASE - 取材の依頼などはこちらから送付して下さい

広告のお問い合わせ・媒体資料のお申し込み