運動を始めたのは55歳から! 91歳の現役インストラクターに聞いた、日々のルーティンと長生きの秘訣

ローレン・ヒルデンブランドさん

ローレン・ヒルデンブランドさん(91)。

Leurene Hildenbrand

  • ローレン・ヒルデンブランドさん(91)は週に4回ピックルボールをプレーし、24エーカー(約9万7000平方メートル)の敷地の手入れを1日中している。
  • ヒルデンブランドさんの1日はオートミールで始まり、アイスクリームで終わる。
  • Insiderはヒルデンブランドさんに日々のルーティンと長生きの秘訣を聞いた。

ローレン・ヒルデンブランドさんは週に4回ピックルボールをプレーしている —— 3回は大人たちとプレーを楽しみ、1回は11~18歳の子どもたちに教えている。チームメートの多くはヒルデンブランドさんのピックルボールに対する情熱に圧倒され、50代半ばまで運動をしていなかったと聞いて驚いている。

「『あなたは(ピックルボールを)これまでずっとやっていたに違いない』とたくさんの人がわたしに言うんです」とヒルデンブランドさんはInsiderに語った。

「わたしは『いえいえ、始めたのはリタイアしてからよ』と答えています。打ち込んでいますね。わたしはとても負けず嫌いだし、学ぶことが大好きなんです」

55歳で早期退職するまで、ヒルデンブランドさんはグッドイヤー(Goodyear)の研究員として働いてきた。

仕事熱心だったヒルデンブランドさんは時間を持て余し、過ごし方を模索していた。夫やその同僚たちと卓球を始めると、そこで50歳以上の人々がテニスや水泳、5000メートル走などを競うシニアのためのスポーツ大会National Senior Gamesの存在を知った。

ヒルデンブランドさんは女性がスポーツをすることを奨励されていなかった時代に育ち、その後も運動する時間を取れなかったと言う。ようやく自由を得たヒルデンブランドさんはピックルボール、ボッチャ、サイクリング、ローラーブレード、ランニング、卓球など、できる限りたくさんのスポーツに挑戦した。

ヒルデンブランドさん

水泳をしたり、テニスをプレーすることもあるという。

Leurene Hildenbrand

Insiderの取材に、ヒルデンブランドさんは日々の詳しいルーティンと、どのようにしてスポーツを楽しみながらアメリカのオハイオ州にある24エーカーの敷地の手入れを両立させているのか明かしてくれた。シニア層 —— 特に普段からだを動かす習慣のない人 —— への彼女からのアドバイスは、競争心を燃やし、スポーツを始めることだ。

常に動いている91歳

ヒルデンブランドさんはほぼ毎日ピックルボールやサイクリングといったスポーツをし、57年前から住んでいる自宅の手入れをする。家の中を片付け、芝を刈り、雪をかき、88歳の誕生日に息子からもらったのこぎりをつかって木を切ることもある。

ヒルデンブランドさんの長生きの秘訣は運動にあるのかもしれない。定期的な運動は慢性疾患による早期死亡を予防し、脳の機能低下を防ぎ、一般的に長生きにつながることを科学は示唆している。

ヒルデンブランドさんは夏になると自宅を離れて、フロリダ州にある別荘で過ごすが、日々の運動は欠かさないという。週に3回はエアロビクスのクラスで教えていて、常にからだを動かしている。

フロリダ州でも「室内外問わず、ピックルボールをたくさんプレーしています」とヒルデンブランドさんは語った。

「オハイオでもフロリダでも、わたしはとっても忙しいんです」

オートミールで始まり、アイスクリームで終わる1日

ヒルデンブランドさんの朝は比較的早い。前日、何時にベッドに入ったかに関係なく、午前6時半までには起きるという。農家で育ち、家畜の世話をしてから登校していたので、スタミナには自信がある。

ヒルデンブランドさんの1日はフラックスシード入りのオートミールを食べ、コーヒーを飲みながらニュースを見ることから始まる。

ヒルデンブランドさん

高齢者にスポーツへの参加を勧めるヒルデンブランドさん。楽しくていい運動になるという。

Leurene Hildenbrand

1日を通じて、水もたっぷり飲む。去年は太陽が照り付ける中でピックルボールの大会に出て、途中で気を失いそうになったという。パートナーがすぐに水と濡れタオルを持って駆け寄ったが、ヒルデンブランドさんはすぐに持ち直した。数分休んですぐに試合に戻ったものの、そのことがあってから日々のルーティンの中でも水分補給を大事にするようになった。

ピックルボールの指導から木の伐採まで、ヒルデンブランドさんの日々の"やるべきこと"は多岐にわたる。ベッドに入るのはミントチョコチップやムーストラックスのアイスクリームを食べた後、午後11時半か12時だ。

「うちの冷凍庫には常に約2リットル入りのアイスが6〜8種類入っています。みんな笑うけれど、本当よ」

スポーツが連帯感を与えてくれるから…

2012年に夫を亡くしたヒルデンブランドさんだが、自分は元気だし、社会生活も充実しているという。

「あちこちにたくさんお友達がいます」

「試合もするし、ピックルボールもやります。いろいろなスポーツをやっていますが、それぞれにお友達がいるんです」

ヒルデンブランドさん

アイスクリームは欠かせない。

Leurene Hildenbrand

運動と並んで、友人関係を維持することは実は、年齢を重ねてから健康に過ごすための方法として科学的に裏付けられている。精神的に元気な高齢者は、家族や友人と強い絆で結ばれている傾向があることが研究で示唆されている。

ヒルデンブランドさんは、他の高齢者にもスポーツをやってもらいたいと話している。自分は生まれつき特別なわけではないという。きょうだいは上も下も「何年も前に亡くなっている」そうだ。それでも、運動することで長生きをし、充実した人生が送れているし、競争することでもっと楽しくなるという。

「からだを動かすだけでなく試合をする楽しみもあるので、もっとできるようになりたいと思うんです」

「健康状態が良くなっていることにも気付かず」

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