NASA、銀河や星団の最新画像を公開…3つの宇宙望遠鏡の画像を合成

NASAは5月24日、2つの銀河、星雲、星団を写した4つの最新画像を公開した。

NASAは5月24日、2つの銀河と星雲、星団を写した4つの最新画像を公開した。

https://chandra.si.edu/about/

  • NASAは、驚くほど詳細な宇宙の新しい画像を公開した。
  • これらの画像は、ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡やチャンドラX線観測衛星などのデータを用いて作成された。
  • 画像には、2つの銀河、星団、そして何光年も離れた星雲が写っている。

アメリカ航空宇宙局(NASA)がまばゆい宇宙の最新画像を公開した。

2023年5月24日に公開された4枚の画像は、2つの銀河、星雲、星団を捉えたものだ。チャンドラX線観測衛星、ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡、ハッブル宇宙望遠鏡が撮影したデータによって、これらの画像が作成されている。

「各画像は、チャンドラのX線と以前に公開されたウェッブが捉えた画像の赤外線データを組み合わせたもので、どちらも肉眼では見えない」とNASAは声明で述べている

驚くほど詳細に捉えられた画像で、宇宙の不思議を見てみよう。

色とりどりの星団NGC346は星の街

地球から20万光年離れた銀河である小マゼラン雲は、地球上で最も暗い場所であれば肉眼で見ることができる。その中に星団「NGC 346」がある。

NGC346は、地球から20万光年離れた銀河の中にある。

NGC346は、地球から20万光年離れた銀河の中にある。

NASA

星団は、まるで巨大な都市のように星が集まってできている。星の数は数百から数百万個もあり、それらは分子雲という星間ガスや塵の領域で形成される。

ジェームズ・ウェッブ望遠鏡のおかげで、このガスや塵を紫やピンクの霧として見ることができる。これらは明るく輝く星々の周りに広がっている。

「チャンドラのデータによって、若くて高温の大質量星が表面から強力な風を送り出す様子も明らかになった」とNASAは述べている。

この画像には超新星の残骸も写っている。見えるだろうか。画像の左上辺りの紫色の雲がそれだという。

美しい渦巻銀河NGC1672の中にはブラックホールや中性子星も

「NGC 1672」は、地球から約6000万光年の距離にある渦巻銀河だ。

地球から約6000万光年の距離にある渦巻銀河NGC 1672。

地球から約6000万光年の距離にある渦巻銀河NGC 1672。

NASA

この銀河は、中心付近の星の腕がまっすぐな「棒状」であることから「棒渦巻銀河」に分類される。

この画像では、チャンドラのX線データから、伴星をゆっくりと飲み込んでいく過程にあるブラックホールや、超新星の残骸、中性子星(大質量星の極めて高密度の核が終焉を迎えたもの)が確認されている。

まるで芸術品のような美しい渦巻銀河M74

地球から3200万光年も離れた場所にある「メシエ74(M74)」は渦巻銀河だ。

美しい渦巻銀河メシエ74(M74)。

美しい渦巻銀河メシエ74(M74)。

NASA

M74は比較的薄暗く、他の銀河に比べて小型の望遠鏡では見えにくいため、幻の銀河と呼ばれることもある。

NASAによると「ウェッブは赤外線でガスや塵の輪郭を描き、チャンドラのデータはX線で星からの高エネルギー活動にスポットライトを当てる」という。

「ハッブルの光学データは、ダストレーンに沿って他の星や塵を捉えている」

荘厳なわし星雲M16

「メシエ16(M16)」は、地球から約6500光年の彼方にあり、わし星雲とも呼ばれる。この画像が捉えているのは「創造の柱」と呼ばれる領域で、若い星を含む塵やガスの濃い雲で構成されている。

メシエ16の中心部に見られる「創造の柱」。

メシエ16の中心部に見られる「創造の柱」。

NASA

NASAによると「ウェッブによる画像は、形成されたばかりの星を覆うガスと塵の暗い柱を示している」という。「チャンドラが捉えた天体は、点のように見えるが、大量のX線を放つ若い星だ」

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