読書は好きな方だが、集中力が切れて文字の上を目が滑ってなかなか読み進められないときがある。
特に、読みなれないジャンルの本や、難しい内容を扱っている本を読んでいるときはなおさらだ。
趣味の読書なら思い切って中断するのも手だろうが、毎日の継続が肝心な資格取得のための勉強や、仕事で必要な文章を読むときなどはそうはいかない。
そんなときに、近所の図書館でリーディングトラッカーなるものが貸し出されていたので試しに使ってみたところ、目が滑って読書に集中できない感覚が軽減されたので、自分でも買ってみた。
しおりのような「読書補助具」
サムコス 読書ガイド リーディングルーラー 699円(税込)
撮影:森亮太
リーディングトラッカー(リーディングスリットやタイポスコープとも呼ばれる)は、文章を読むのをサポートしてくれる、しおりのような読書補助具だ。
こちらは幅広のタイプ
撮影:森亮太
構造はシンプルで、プラスチックの薄い板の真中が透明になっているものや、幅広で線が引かれているものがある。
無色透明なものから、色付きのものまであるので、今回は何色かセットになっているものを手に入れた。
ゆっくりと丁寧に文章を読めるように
撮影:森亮太
使い方は、読んでいる箇所にあてるだけだ。今自分がどこを読んでいて、どこをこれから読めばよいかを指し示してくれる。
たったそれだけだが、目が滑ってしまうことがなくなり、焦らずに一行一行を確実に読むことができるようになった。
デメリットとしては、目の動きに合わせてリーディングトラッカーを指で動かす必要があるので、慣れないうちは読むスピードが少し遅くなってしまうことだ。
それでも目が滑って内容が頭に入ってこなくなるのを防止してくれるので、ゆっくりでも着実に読み進めることができる。
私はこのリーディングトラッカーを職場でも使用している。
手元の書類とパソコンの画面を交互に見て作業する必要がある時などに使うと、書類のどこを読んでいたかを指し示してくれるので、行の見間違いによるケアレスミスを減らすことができた。
読みにくい色もある
撮影:森亮太
リーディングトラッカーはカラーバリエーションが多い。
撮影:森亮太
個人的には黄色や青、透明のものは読みやすかったが、赤や緑など読みにくい色もあった。
色の見え方は人それぞれなので、読みにくいと感じたら別の色を試してみるのもよいだろう。
赤系の色もあったので、赤ペンで書いた文字が消えるかどうかを試してみたが、残念ながら赤文字は消えなかった。
少し工夫すれば文庫本にも
単行本サイズとちょうど同じくらの長さ
撮影:森亮太
このリーディングトラッカーの長さは、通常の単行本サイズ(46判)にピッタリで、新書サイズだと少しはみ出る程度だ。
撮影:森亮太
一方、文庫本に対しては少し大きく、飛び出ている部分が邪魔になってしまうので、ハサミで切って長さを調節してみた。
撮影:森亮太
読むときはもちろん、本に挟んだ状態で持ち運ぶときにも邪魔にならず、使い勝手がよくなった。
リスキリングの時代にも
撮影:森亮太
リーディングトラッカーは読書をするときに道に迷わないようにしてくれる、方位磁針のような道具だ。
現代では急速なテクノロジーの進化やビジネス環境の変化に適応するために、知識やスキルを絶えず学ぶことが求められる。リーディングトラッカーと紙の本でゆっくりであっても着実に学び続けていきたい。