3人のバツイチ女性が語る、離婚したからこそ伝えたいお金のアドバイスとは?

「必ず自分専用の口座を作って自分のお金を確保すること」。(左から)マーリ・アダム氏、ジョセフィーヌ・リー氏、ラキーシャ・シモンズ氏。

「必ず自分専用の口座を作って自分のお金を確保すること」。(左から)マーリ・アダム氏、ジョセフィーヌ・リー氏、ラキーシャ・シモンズ氏。

Mari Adam, Josephine Lee, Lakisha Simmons

  • 共働き夫婦の女性は、離婚すると経済的に不安定になるリスクに直面する。
  • 仕事を持つ既婚女性は月々の出費が高い傾向があり、そのため離婚後、経済的に苦労することが多いのだ。
  • 3人の女性に、お金に関する最大の失敗談と、離婚後どのように資産を形成したかを聞いた。

米保険大手プルデンシャル(Prudential)が発表した「全米リタイアメント・リスク指標(National Retirement Risk Index)」によると、共働き世帯の妻は退職後、経済的不安定に陥るリスクが最も高いという。

その理由は、共働き世帯は家計の負担を夫婦で折半できるため、住宅や自動車のローンなどといった月々の出費が多い傾向があるからだ。パートナーと離婚や死別すると、1人分の収入では賄いきれない程の出費を、1人で負担しなければいけなくなるからだ。

本記事では、離婚によって経済的な苦労を経験した3人の女性に、結婚していた頃のお金に関する最大の失敗談と、離婚後どのように資産を再構築したかを聞いた。働く女性に向けた彼女たちからのアドバイスを紹介しよう。

1. コミットする前に金銭感覚を見極めるべき

現在、認定ファイナンシャルプランナーのマーリ・アダム氏は、26歳で結婚した当時、お金に関して今ほど知識がなかった。彼女は、お金や子育て、ライフスタイルに関して、互いに共通の価値観を持っているかどうかを結婚前に確かめることがいかに大切か、結婚してから気付いたという。

アダム氏と彼女の元夫はそれぞれの名義の口座でもお金を持っていたが、投資用の共同口座に多額の資産があり、そのお金をいずれかが相手に知らせることなく勝手に使っていた。結局、18年の結婚生活にピリオドを打つことになった原因は、お金の使い方に関する価値観の違いだった。離婚後、軌道修正することができた彼女は、きっちりしたお金の使い方をすることで将来のために安定した資産を築くことができた。

「結婚前、あるいは相手にコミットするかを決める前に、お金に関して共通の価値観を持っているかどうか、同じ認識を持っている相手かどうかを見極めること」と、アダム氏は若い女性たちに助言する。それから、「必ず2人それぞれの口座と夫婦で共有する口座に分けてお金を管理し、何かあった時にはいつでも自分の資産に頼れるよう自分のお金を確保しておくこと」。

2. お金の管理を夫に任せきりにしない

「私の最大の過ちは、古い考えに囚われて夫の方がお金に関する知識が豊富だと思い込んでしまっていたことだ」と、振り返るのはジョセフィーヌ・リー氏だ。「当時の私は、妻として夫の判断に従ってばかりいた。お金に関して自分の直感や能力に自信がなく、彼の方が経済的に家族を養う方法を最も良く理解していると思っていたのだ」

彼女は自分の直感を無視していただけでなく、自分の必要なものさえ顧みず、給料が入っても家計に貢献するばかりで、自分の欲しいものを月の予算に入れることなど考えもしなかった。離婚によって、学生ローン、車や住宅のローンで合計14万5000ドル(約2000万円)もの負債を抱えた状態で、彼女はシングルマザーになってしまった。

リー氏が離婚後5年以内に借金を完済できたのは、自分自身を信用し、お金に関して賢い判断をした結果に尽きる。その後、彼女は資産形成に集中し、確定拠出年金(401k)を満額にしたり、雇用主が提供する財形貯蓄制度などを活用して、資産を増やした。しかし、彼女にとってその過程は決して簡単なものではなく、まず実家に引っ越して両親と同居し、予算作成アプリを使って日々の出費を細かく管理するところから始めたという。

その経験によって自分を信頼できるようになったというリー氏からのアドバイスも、やはり「家計用にパートナーと口座を共有するなら、自分専用の口座も作って、罪悪感を感じることなく自分のお金を自由に使えるようにすること」だ。

3. 二人で湯水のようにお金を使ってはいけない

ラキーシャ・シモンズ氏は、夫婦で共働きをしていた頃、自動車や贅沢な休暇旅行、住宅ローンにお金を使い過ぎていた。

「私は教授で年収も高かったので、元夫と2人で稼いだだけ使っていた。安定して給料が入ってくるため、寝室が5つあるとても大きな家を購入し、複数の高級車を所有し、欲しいものは何でも買っていた」と彼女は振り返る。

結局、シモンズ氏は離婚してそのつけが回り、住宅ローンなどこれまでの浪費の一部を自分1人の収入で賄わなければいけなくなった。しかし、老後のために確保してきた資産を振り返った時、自分のニーズを満たすのに十分な金額ではなかったことに気付いたという。

彼女はまず不要な出費を減らし、自宅も売却した。Insiderが財務記録を調べたところ、彼女は貯蓄と投資により、4年後には資産を75万ドル(約1億400万円)にまで増やしていた。現在、彼女はブログで情報発信することで経済的自由を目指す人を支援している。

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