AI作成のキャッチコピー、消費者の過半数が「人間作成」と回答。専門家も3割誤認【研究結果】

インサイド・チャイナ

ChatGPTが作ったコピーを人間は見分けられるのだろうか。

reuters

中国の研究チームが最近、人間とAIにキャッチコピーをつくらせ、専門家と一般消費者が識別できるか実験を行った。その結果、専門家はAIのキャッチコピーを見破れるものの、消費者はほとんど判別できないことが明らかになった。

文章や画像、音声、プログラムコードなどユーザーの指示によってさまざまなコンテンツを生成する生成Aの登場で、中国ではイラストレーターやコピーライターの失業がたびたび報じられており、クリエイティブに携わる人材は岐路に立たされている。

専門家と消費者約1800人が識別に挑戦

この2、3カ月、対話型AI「ChatGPT」を徹底特集した雑誌が競うように発売され、ちょっとした特需になっている。対話型AIは文章の要約、議事録作成、キャッチコピーなどを一瞬で終わらせ、仕事の生産性を大きく高めることが期待される。

では実際に、これらの対話型AIの専門性は人間とどの程度差があるのか、中国人民大学、寧波大学、アドテクのシンクタンク「針営銷科学院」が、人間、ChatGPT、中国・バイドゥ(Baidu)がリリースした「文心一言」に広告用のキャッチコピーを作成させ、人間に評価してもらう研究を行った。

分析手法:人間と対話型AIに広告のキャッチコピーをそれぞれ10ずつ作らせ、専門家(現役マーケターかマーケティング領域の研究者)60人と、消費者1707人が分析する。

AIについては、ChatGPTと文心一言が5つずつ担当。人間側のキャッチコピーは、マーケティングを専攻する大学生の作品をコンペ形式で選んだ。

キャッチコピーの指示の例(要約):自動車のヘッドライト用つけまつげ商品のキャッチコピーを制作してください。大学生と共同開発した、若者・女性受けするトレンドをおさえたEV関連用品であることを打ち出し、商品の良さや機能性も説明しつつ、ユーザーの印象に残るコピーにしてください。会社名、商品名、複数のキーワードを入れてください。

【結果】

➀消費者は「人間」「AI」識別できず

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