家計を「予算」で管理するなんてあり得ない!…そんな私が完全に間違っていたことが判明した

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自分に合った予算を立てて、夢を実現させよう(写真はイメージ)。

Lolostock/Shutterstock

  • 今まで筆者は、予算は自分のライフスタイルを充実させるものではなく、制限するものだと思っていたため、予算を立て始めるという考えに抵抗があった。
  • しかし、ギリギリの生活をしていた私たちは家計を立て直す必要があり、支出を見直すことにした。
  • 現在、夫と私はエクセルのスプレッドシートを使い、生活必需品のための予算と、旅行や家族での外出など娯楽のための予算を管理している。

「予算を立てるのは窮屈すぎる。絶対お金を使わないと宣言するようなものだ。私にはあり得ない」

これは予算を立てることに対して筆者が7年ほど前まで抱いていた考えだ。その結果、我が家はギリギリの生活を送っていて、あともう少しでホームレスになる瀬戸際だった。

当時の私は、予算は自分のライフスタイルを制限するものだと頑なに思い込み、夫と何度議論しても、実際に予算を立てて家計を管理するという選択肢に躊躇した。

もし予算を立てたら、ショッピングに行ったり、子どもと一緒に出かけたり、レストランで外食したりという、自分の楽しみを全て諦めなければいけなくなるのではないかという恐れがあったのだ。

しかし、私たち家族は必然的に予算を立てるしかない状況に達してしまった。

初めてのマイホームの購入を検討していた私たちは、今後は予算を立てて、それをしっかり守って生活しようという約束を夫婦で交わしたのだ。

私は渋々ながら、やってみることに同意した。そうしない限り、夢のマイホームは手に入らないと分かっていたからだ。

予算の作成

私たち夫婦が初めて作成した予算は、毎月届く請求書を文字通り手書きでリストアップしたものだった。予算の立て方について何も知らなかった私は、請求書のリストが予算だと思っていたのだ。

私の予算に関する知識は次第に深まり、食費やガソリン代、外食代、その他の日々の出費など、予算の項目を徐々に追加していき、そのフォーマットも、紙に書いた手書きのリストからエクセルのスプレッドシートに移行した。

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筆者が使用した予算のテンプレート

Courtesy Gina Zakaria

それから、私は我が家の収入に見合った予算の作成を始めようと決意した。

支出と予算を比較することですべてが変わった。私は自分の支出に気を配るようになり、以前よりも自分のお金を適切に管理している実感が持てるようになった。今までは自動販売機のスナックや、「ダラー・ツリー(Dollar Tree)」などのディスカウントストアでの衝動的な買い物のような些細な物にいくら使っていたか気にしたこともなかったので、自分でも非常に驚いている。

不要な出費を減らす

理想の生活を手に入れるためには、不要な出費を減らし始めなければいけないということに気付いた。

ここで誰もが次のような難しい質問に直面する:

毎日お昼にファストフードを食べるのと、その分を節約して家族で1週間バケーションに行くのと、どちらが良いか?

何枚もブラウスを持っているのにそれでももう1枚買いたいか、それとも新しいブラウスを我慢したお金で友人たちと素敵なディナーに行く方が喜びを感じるか?

安心して乗れる今の車よりも、新車を買った方が生活が豊かになると思うか?

そこには正解も不正解もない。それが自分なりの支出計画を立てることの素晴らしさだ。自分にとって何が大切で何が大切ではないか、自分で決めることができるのだから。

私の場合、欲しいものと必要なものに分けるところから始まり、その後は投資対効果(ROI)を考えるようになり、投資からリターンが生まれることに一番の喜びを感じるようになっていった。

誰にでも自分で意識したこともないような消費習慣があるものだが、無駄な物に使ってしまったお金は、もし他の何かに使っていたら人生に大きなインパクトを与えることができた可能性もある。

だから私は日々の出費により注意を払い、外食代や食料、洗車、美容室などの出費を抑え始めた。すると間も無くして、休暇旅行や家族での外出など、みんなで楽しみにしていたことに回せるお金を確保できるようになった。

その結果、私たちは旅行に行く回数も、外出も増え、お金と良い関係を築けるようになった。ついに自分たちの最優先事項にお金を費やせるようになったのだ。大人になるとはこういうことだったのか?

実践して分かったこと

以下、この過程で私が学んだ、予算をうまく活用するための秘訣をいくつか紹介しよう。

自分に合った設定で

予算は決して万能なツールではないので、それぞれの生活に合ったものを作成すること。自分のライフスタイルに合うよう調整することが成功の鍵となる。

例えば、外食が好きな人であれば、予算に外食の項目を作り、そこに限度額を設けよう。旅行が好きなら、同様に旅行の項目を作ろう。基本的に、(自分の収入の範囲内で)理想の生活を送れるように予算の項目をアレンジすれば良いのだ。

フレキシブルに

予算は一生変わらないものではなく、変えるべきものであり、完璧を目指す必要もない。むしろ私はフレキシブルに活用しているので、予算に縛られすぎて窮屈に感じたりすることもない。予算は規則ではなく目安だと思えば良いのだ。

例えば、今月は外食の予算を美容室代にまわしたいと思ったらそうしても良いし、今月は食費を抑えられたから家族でどこか近場で出掛けようなどと、節約できた分を他の項目で使うこともできるのだ。

必要なものにお金を使おう

私は優先順位ごとに金額を割り当てて予算を確認する。重要ではない項目の支出をなくせば、その分を重要な項目に割り当てられるようになる。節約するモチベーションが高まるよう、予算には自分が楽しみにしているものを反映させるのが成功の秘訣だ。

予算を立て始めて何年も経った今、私はかつて予算の意味について完全に間違った考えを持っていたことを率直に認める。

おそらく最大のポイントは、予算は自分のライフスタイルを制限するものではなく、ライフスタイルに役立たせるためのものだということではないだろうか。すべては自分の設定次第なのだ。

つまり、予算を立てることの目的は生活を切り詰めることではなく、自分の優先順位を整理して、苦労して稼いだお金をどう分配するかを自由に決められるようにするためのものなのだ。

夢の実現に向けて、自分に合った予算を作成してみよう。

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