ChatGPTに1週間分の夕食のメニューを考えてもらった

ChatGPT、Bing、Bard、Midjourneyなどの生成AI。

文章作成や翻訳、画像生成などすでに仕事で使いこなしている人もいるようだけど、正直まだ私にはこのテクノロジーの使い方が分からない。

もっと日常に役立つ便利な使い方を見つけたいと思い、とりあえずChatGPTに夕食のメニューを考えてもらうことにした。

なお、継続した現実的な自炊を目指すべく、調理工程などは所どころ自分の都合のいいようにアレンジしている。

1日目:冷やしトマト素麺

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撮影:高橋真紀

この日は仕事終わりに友人が遊びに来ていたので、2人分のメニューを聞いてみた。

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Chat GPTがおすすめしてくれた軽めの料理は、以下の5メニューだった。

  • 冷製パスタサラダ
  • 冷やし中華
  • グリル野菜とハーブチキン
  • 冷やし豆腐
  • 冷製スープ

誰かが作ってくれるなら、グリル野菜とハーブチキンがいい。冷製スープだけではお腹いっぱいにならないのでなし。冷奴のこと、冷やし豆腐って呼んでるの?

いろいろと提案してもらったのに申し訳ないけど、どれもしっくりこない。冷製パスタサラダの素麺バージョン「冷やしトマト素麺」を作ることにした。

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レシピを参考に、味付けはめんつゆで済ませつつ、暑い日は火の使用を最小限にしたいので、ゆで卵の代わりにツナを入れた。

オプションで大葉や唐辛子の輪切りなど味変も教えてくれる。冷蔵庫にあった大葉ソースの思わぬ活用法が見つかった。

2日目:ズッキーニとエビのパスタ

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撮影:高橋真紀

スーパーに行ったら、ズッキーニと冷凍のむきエビがお買い得だった。家にあるものと併せて、ChatGPTに聞いてみた。

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まさかのあるもの全部炒め。チャンプルー的な感じでお米には合うかもしれないけど、素直には受け止められない。

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意外だったのは、ChatGPTからの返答自体が役に立たなくても、「これはないだろ……」という提案をされることで、自分の作りたいものが思い浮かぶということだった。

レシピにはツナも入れると書いてあったが、えびとツナはやりすぎな気もするので入れないことにした。えびのダシが出ていたので正解だったと思う。

3日目:鶏もも肉のから揚げ

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撮影:高橋真紀

この日は、鶏もも肉が100グラム70円の特売だった。

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から揚げと唐揚げがラインアップ。これはもうから揚げ(唐揚げ)にするしかない。

上手に揚げるコツを聞いたところ「衣は小麦粉、片栗粉、パン粉の順につけます」と言われた。から揚げにパン粉は要らないのでは?と思いつつ、小麦粉がなかったので米粉で代用。

久しぶりの揚げ物だったので、張り切ってたくさん揚げすぎた。食べる前にすでに若干胃もたれ気味で、揚げたてのタイミングでは食べられなかったが翌朝も美味しかった。

4日目:ラム肉と野菜のグリル、ニンジンサラダ

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撮影:高橋真紀

買い物に行くと、美味しそうなラム肉がお値引きになっていたので購入した。

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提案された献立は、

  • ラムとナスの炒め物とニンジンサラダ
  • ラムシチューと小松菜のガーリック炒め
  • ラムのグリルとナスのマリネ、ニンジンスープ

この日のアイデアはなんだかおしゃれだった。3案を折衷して、ラム肉と野菜のグリルとニンジンサラダを作ることに。

ついでに、冷蔵庫に余っていたしめじとズッキーニも一緒に焼いてみた。ニンジンサラダの彩りがあるのとないのでは料理の完成度が全く違う。小松菜はまた別の日に使うことにする。

5日目:ナスの焼き浸し、小鉢セット

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撮影:高橋真紀

ランチを食べ過ぎてしまったので、夕飯は軽めに済ませたい。そして、冷蔵庫にある野菜を消費したい。

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提案されたナスを使ったおかずは、こちらの5品。

  • ナスの揚げ浸し
  • 焼きナスのミートソース
  • ナスの煮浸し
  • ナスの田楽
  • ナスの天ぷら

揚げ物は面倒だしちょっとヘビーなので、ナスの焼き浸しを作ることに。レシピには「焼いたナスを調味液に浸して余熱したオーブンでさらに焼く」と書いてあったが、わざわざその手間をかける理由が分からないので省略した。

昨日作ったサラダと味噌汁も添えた。豆腐も納豆も皿に移すだけで、ぐんとちゃんとした食事感が増す。洗い物は増えるけど、こういうところを横着するかどうかにQOLの違いが出てくるんだろうな……。

6日目:やりいかオイスターソース炒め

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撮影:高橋真紀

普段は処理が面倒であまり手に取らないけど、半額になっていたのでやりいかを使ったおかずを作ろうと思う。

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洋風なメニューが多いのではという予想に反して、渋めな提案が並んだ。

  • イカの唐揚げ
  • イカの炒め物
  • イカの塩辛炒め
  • イカの和風煮物
  • イカのサラダ

「白米に合うもの」と聞いているのに、サラダをおすすめしてくるあたりにAIのいい加減さを感じる。和風煮物もそれっぽいけど不思議な言い回しだ。無難だけど、イカの炒め物のレシピを詳しく聞いてみた。

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オイスターソース、ナイスアイデア。ChatGPTが提案するレシピは、調理工程など不思議なポイントが多少ありつつも、料理として一応成立しているという感じがする。

下処理や野菜の切り方の指示は書いてない。知りたい時は続けて質問すればよいだろう。やりいかは腸を取って洗い、野菜はなんとなく細切りにしてみた。

7日目:小松菜とツナのパスタ

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撮影:高橋真紀

冷蔵庫に余っている小松菜を使ってしまいたい。家にあるものだけで作れるメニューを聞いてみた。

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提案されたメニューは、

  • 小松菜とツナのサラダ
  • 小松菜とツナのパスタ
  • 小松菜とツナのおこわ
  • 小松菜とツナのお好み焼き

おこわとお好み焼きという少しトリッキーなメニューに心惹かれつつも、一番楽そうなパスタを作ることに。レシピに従いながら、少し余っていたしめじも一緒に入れてみた。

というかこれくらいのレシピなら聞く必要もなかったけど、どんな返事が返ってくるのか知りたくてわざわざ聞いたところもある。おこわとお好み焼き、AIは時にどこか微笑ましい。

ChatGPTにレシピを聞く時のコツ

個人的には、ChatGPTに献立を決めてもらうというよりも、壁打ちやアイデアのヒントとして使う方が便利だと思う。実際に7食分の献立を聞いてみて、感じた使い方のコツなどを下にまとめてみた。

  • 一度にたくさんの食材を尋ねない(全部使おうとする)
  • 「フライパン一つで」「お米に合う」「副菜として」など大まかな方向性も伝える
  • 食材の切り方や下処理は省略されてしまうこともあるので、個別に質問する
  • 「いくつか」「複数の」などと付けるとアイデアを羅列してくれやすい(言わないと一気にレシピを話し始めてしまうことも)

自分が求める回答を引き出したいなら、質問の仕方は少し工夫が必要かもしれない。ちょっとした言葉遣いや言い回しの違いで、返答の趣旨が大きく変わってくると感じた。料理上手な友達や母親に献立を相談する時の気軽さはそこにはない。

最後に、ChatGPTに「冷蔵庫に常備しておくと便利な食材」を聞いてみた。

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グラノーラ、スムージー、ピクルス、ハンバーガーなど、ChatGPTはアメリカ生まれだからか、食の嗜好もアメリカンな様子。

ちなみに日本人の冷蔵庫なら、

  • お豆腐
  • わかめや昆布
  • キムチ
  • ぬか漬け
  • 醤油
  • みりん
  • 餃子の皮
  • 納豆
  • 梅干し

とのことだ。え、味噌はどこ?

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