米FRBが金利の引き上げを一時停止…それは何を意味するのか

ジェローム・パウエルFRB議長

2017年11月28日、連邦準備制度理事会(FRB)議長に指名され、上院の銀行・住宅・都市問題委員会で証言するジェローム・パウエル氏。

Joshua Roberts/Reuters

  • アメリカ連邦準備制度理事会(FRB)は6月14日、6月は利上げを停止すると発表した。
  • 利上げを実施しなかったのは2022年3月以来で、これは経済の見通しが楽観的であることのサインだ。
  • これにより、この夏のアメリカ経済で予測されることを紹介する。

利上げが夏休みに入った。

アメリカ連邦準備制度理事会(FRB)は2023年6月14日、インフレに関するいくつかのデータを受けて、経済の健全性を再評価するために10会合連続で行ってきた利上げを一時停止することを発表した。

「特に住宅や投資など影響を受けやすい分野において、金融引き締めと需要の効果が見られる」とジェローム・パウエル議長は発表後の記者会見で語った。

この発表は、6月13日に発表された消費者物価指数(CPI)がの上昇が鈍化し、一部では下がったものもあったことを受けたものだ。そこに労働市場が落ち着いたことも加わり、企業や消費者が消費や投資、さらに経済全体の冷え込みを期待して行ってきた積極的な利上げを一時停止する道を開いたというわけだ。

一時的な利上げ停止は、今後利上げが一切行われないわけではないことに注意することが重要だが、金融引き締めの終焉が見えてきたことを示唆している。今回の決定には、年末までに0.25%引き上げる見通しが含まれている。

FRBのメンバーの大半が、今後2度の利上げを行うと予測している。彼らは経済成長と失業率について、3月時点での予測よりも楽観的になっており、FRBが景気後退せずにインフレ率を下げるという、望まれていたソフトランディングへの道筋を見出した可能性がある。

Insiderでは、すでにインフレ率について詳しく紹介しているので、ここではより大きな視点で、我々の財布にとってどんな意味があるかを見てみよう。

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