ラファエル・メネセスは、クラウドソーシングサイトで自分のプロフィールを際立たせるために何が必要かを研究した。
Courtesy of Raphael Meneses
私は地元の大学でアカデミック・アドバイザーとして働いていました。楽しい仕事でしたが、給料はあまり良くありませんでした。
2018年に副業として商品写真の撮影を始め、多少のお金を稼ぎ始めましたが、当時住んでいた部屋は狭く、写真撮影には限界がありました。
そこで、さまざまな選択肢を検討しました。ライティングスキルには自信があり、調べてみると、コピーライティングなら稼げそうだと分かりました。
クラウドソーシングサイトで仕事探し
コピーライティングとは何か、よく知らないまま始めました。自分が何を提供するのか、いくら請求すればよいのかさえ分かっていませんでした。
フリーランス・コピーライターとして初めて仕事を得たのは、クラウドソーシングサイト「Upwork」でした。広告コピーを書くために、クライアントから膨大な資料が送られてきました。20ドル(2800円、1ドル=140円換算)で引き受けましたが、2〜3時間かかりました。請求金額としては最低限でした。
次のクライアントは不動産投資会社。セールス資料の作成を手伝いました。1時間あたり80〜100ドル(約1万1000〜1万4000円)になりました。
その後、仕事の獲得先を「Fiverr」に切り替え、最初のクライアントを獲得しました。その時は、1時間30〜40ドル(約4200〜5600円)を請求しました。
私はFiverrを好んで使っています。Fiverrは、提供するサービスを「ギグ」として掲載でき、クライアントが私を見つけてくれるからです。
「何でも書きます」とアピール&時間単位で料金設定
Fiverrで他のフリーランスのプロフィールを見ていたとき、ほとんどの人が文字数で料金を設定していることに気づきました。そこで、差別化を図るために1時間単位で料金を設定することにしました。Fiverrの「ギグ」、つまり自分が提供するサービスを更新し、メールからウェブサイトのコピーまで、あらゆるものを書くことにしました。
料金は、1時間あたり125ドル(1万7500円)。リサーチも含めて、1時間に300ワード程度を書くことになるだろうと考えていました。
例えば、1000ワード程度の原稿を依頼された場合、「どの程度リサーチが必要かにもよりますが、2~3時間程度かかるでしょう」と伝えます。あらかじめ大枠の予算感を提示しておくのです。
Fiverrを使い始め、1カ月後に1時間単位の料金体系にしたところ、多くの発注が来るようになりました。
修正は無制限
私の料金は、Fiverrの平均金額よりも高くなっています。自分の料金を正当化するためには、顧客の信頼を得る必要がありました。当初は顧客からのレビュー(評価)は少なく、顧客にリスクがないことを知らせることが必須でした。
そこで、顧客の依頼内容を誤解していたなど、私が間違った場合には追加料金なしで無制限の修正対応を行うことにしました。これで、最初のうちは顧客を増やすことができました。
返金保証
また発注にあたって、同意していただく条件も設定しました。その1つは、初稿のあと、一緒に修正するための時間を作ってもらうこと。もう1つは、再稿を提出する前に発注をキャンセルして、返金を受け取ることはできないというものです。
仮に初稿が気に入らない場合は、その理由を私に伝え、ともに解決していく必要があることをクライアントに明確に伝えました。コピーライティングは、顧客とのチームワークと考えました。実際、仕事の約50%は修正が必要です。
つまり初稿以前、あるいは再稿を提出した後、希望に添えなかった場合はキャンセルできることにしました。
結果的にほとんどの場合、再稿で顧客の不安は解消され、キャンセルや返金をすることはほとんどありません。
アピールポイントは「1つ」
Fiverrを使って仕事を始めてからしばらくの間、コピーライティングなら「何でも対応します」という1つのアピールポイントしか提示していませんでした。
しかし半年後、それまでの顧客の発注をもとに、いくつか個別のアピールポイントを提示することにしてみました。Eメールのコピーライティング、Facebook広告、ランディングページ、広告ページなどです。
一番人気は、最初から提供している仕事(何でも書きます)で、2番目がEメールのコピーライティングです。
シンプルさが重要だと分かりました。私がクライアントに提供できることは、クライアントが求めることを何でもやること、そしてかかった時間に対して料金を請求することです。
稼ぎが給料を超え、フリーランスに専念
当初は仕事を終えてから、夜、4~5時間くらいをコピーライティングに費やしていました。給料以上の収入が得られるようになり、2021年4月に仕事を辞めてフリーランス・コピーライターに専念することを決意しました。
平日の仕事時間をコピーライティングに充てることができれば、副業でやっていたときの2〜3倍は稼ぐことができると思ったからです。2021年、手数料を引いてFiverrで12万7000ドル(約1780万円)稼ぎました。2022年には17万5000ドル(約2450万円)、2023年は今のところ6万6000ドル(920万円)を稼いでいます。
柔軟に仕事できるが、同僚がいないのは寂しい
1日の仕事時間は4〜6時間で、大学で働いていたときよりも短くなっています。より柔軟な働き方ができるようになりました。ですが、私はとても外向的な性格なので、他の人と一緒に仕事をすることが恋しくなります。
なので、私にとってコピーライティングで最も楽しいことは、クライアントと一緒にその場でアイデアを出し合うことです。
※編集部注:ラファエル・メネセス(Rafael Meneses)はフロリダ州マイアミ出身、32歳のフリーランス・コピーライター。Insiderはメネセスの収入と仕事での価格設定を確認済み。