再エネ先進国・ポルトガル。なぜ中小企業支援に注力するのか

ポルトガルが日本で製品をプロモーション

Image: AEP

サッカーの強豪国で、年間通して過ごしやすい温暖な地中海性気候と美しい街並み。

ポストコロナで海外とのやりとりが再び活性化し、世界各国の企業や団体によるアジア市場進出や関係強化の動きが高まるなか、注目したいのが「ポルトガル」との関係です。

古くは中国や朝鮮と交流しながら独自の文化を築いた日本にとって、初めてふれた西洋の国が 「ポルトガル」であることはご存じのとおり。

ポルトガル人が種子島に漂着し、南蛮貿易が始まったのは1543年。日本とのポルトガルとの交流も、今年で480周年を迎えることになります。

この記念すべき2023年、両国の商業関係強化を目的としたイベントが日本で開催されました。ポルトガルの優良企業担当者が来日しプレゼンテーション、彼らからのメッセージやイベントの内容を、来場者の様子とともにお伝えします。

食品、住宅、インテリア、ポルトガルの優良企業4社が集合


日本とも古くから交流が深いポルトガル

Image:Shutterstock

2023年4月21日、東京・六本木の「ザ・リッツ・カールトン東京」で開催されたのは、「Portugal Premium Experience Tokyo」というカンファレンス。ポルトガルの中小企業の国際化を支援する「Next Challenge Asia」というプロジェクトの一環として開催された、ポルトガル製品のプロモーションイベントです。

ポルトガルが誇る農業食品、住宅、建設資材の各分野から、Primor(プリモール/養豚)、Vinhos Norte(ヴィーニョス・ノルテ/ワイン)、Cutipol(クチポール/カトラリー)、Arch Valadares(アーチ・バラダレス/セラミック)の世界的に評価の高い4社が参加しました。

PortugalPremiumExperienceTokyo-1

写真左より、ルイ・ソウザ氏(マーケットアクセスCEO)、ミゲル・マリュイロ・ガルシ氏(ポルトガル大使館)、オリアナ・ノローニャ氏(AEPプロジェクトマネージャー)、ヴィトル・セレーノ駐日ポルトガル大使

Image: AEP

カンファレンスのオープニングセッションで、司会を務めたのはヴィトル・セレーノ駐日ポルトガル大使。また、ポルトガル大使館 海外直接投資部部長・経済参事官のミゲル・マリュイロ・ガルシア氏が「AICEP(ポルトガル投資貿易振興庁)によるマクロ経済フレームワークと二国間関係」を発表し、両国におけるビジネス関係の可能性を強調しました。

続いて「食品・飲料」と「インテリア・建材」の2つのセミナーも行なわれ、4社の担当者が各分野におけるポルトガル製品の良さをアピールするとともに、その見識や経験を共有。ポルトガルの今がリアルに伝わる内容は参加者にとっても有意義な時間となりました。

セミナー終了後に開催されたカクテルパーティーでは、日本企業の担当者やプレス関係者、ポルトガルから来日した関係者が集い、ようやく対面で話ができる貴重な機会とあって、積極的な意見交換が行なわれました。

たった1日のイベントでしたが、ザ・リッツ・カールトン東京を会場に、ポルトガルを代表する企業の担当者などが来日し、盛況のうちに幕を閉じた「Portugal Premium Experience Tokyo」。主催者や参加者の熱意とともに、日本でのポルトガル製品に対する関心の高さも感じさせる試みとなりました。

「自国の経済発展と国際貿易の促進」をミッションに掲げて

ポルトガルと日本

今回ご紹介したイベントを主催したのは、ポルトガル最大のビジネス協会「ポルトガルビジネス協会」(以下、AEP)です。

AEPが担うのは、ポルトガルの経済発展と国際貿易の促進を掲げ、国内外での見本市や展示会、ビジネスミッションといったイベントを企画したり、国内外のビジネス団体や機関とのパートナーシップを構築したりといった重要な役割。

経済発展へ貢献は公的にも認められ欧州経済社会委員会にも席を置く各国政府の貴重なパートナーでもあります。

ポルトガルの銘醸地「ドウロ渓谷」のワイナリーにて

ポルトガルの銘醸地「ドウロ渓谷」のワイナリーにて

Image:Shutterstock

各国の政府や機関といった大きな相手との関係構築をする一方で、AEPが注力しているのはポルトガル国内の中小企業の支援

アジア進出のための市場調査データやビジネスナレッジツールを無料で提供するなど、アジア進出を目指す、またはアジア進出をしている中小企業のビジネス機会創出と、国際的なビジネス文化の育成に積極的です。

もちろん、外国企業へのポルトガル製品の認知拡大や協業の機会創出パートナーシップの構築にも重点を置いています。

480年も前から交流を深める日本とポルトガル。思えば、パン、天ぷら、タバコ、コップといった私たちが日常的に使う言葉は、ポルトガル語がルーツ。そう考えると、私たちの暮らしにおいて、いかにポルトガルの文化やポルトガル人の日常が根付いているかを感じさせます。

暮らしはもちろん、ビジネスにおいて「何か新しいサービスや製品を提案したい…」と思ったとき、ポルトガルの製品、ひいては風土や文化に目を向けてはどうでしょうか。

そんなとき、AEPは必ず力になり、さらなるポルトガルの魅力を私たちに教えてくれるに違いありません

ポルトガルビジネス協会(AEP)

HP:https://www.aeportugal.pt/

Email: aep@aeportugal.pt

Source: Portugal Premium Experience Tokyo,Primor,Vinhos Norte,Cutipol,Arch Valadares,ポルトガルビジネス協会

こちらの記事は、ライフハッカー・ジャパンから一部編集の上、転載しています(2023年6月29日公開の記事)。

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