JCBカードはJCBゴールドとANAカードの一部について、植物由来の原料を一部に使用したクレジットカードの発行を開始した。
撮影:小林優多郎
ジェーシービー(以下、JCB)は7月3日、植物由来の原料を一部に使用したクレジットカード「バイオマスカード」の発行を開始した。
対象となるのは、JCBが発行するJCB ORIGINAL SERIESの「JCBゴールド」と、全日空の各種ANA JCBカード(東京地下鉄と提携する「ANA To Me CARD PASMO JCB」などは除く)。
製造時の石油使用量と焼却時のCO2削減に効果
写真左から「JCBゴールド/バイオマスカード」、右が従来の「JCBゴールド」。
出典:JCB
今回のバイオマスカードの製造は大日本印刷が担当。カード全体の約25%にトウモロコシやサトウキビなどのバイオマス原料を使用しており、カード製造時に必要な石油の使用量を削減できる。
また、JCBによると、バイオマスカード1枚を焼却した時のCO2排出量は、従来の石油由来原料のみで製造されたカードと比ベて、約3.9g抑制する効果がある、としている。
従来カードとバイオマスカードで使える機能や特典などの違いはない。デザインのコンセプトは同様だが、白色を採用するなどやや異なる。
自社ゴールドやANAカード以外にも今後拡大
ANA JCBカードはバイオマスカードの採用と同時に、カード情報を表面から裏面に移す。なお、情報の裏面集約化はJCB以外のANAカードについて「検討している段階」(ANA広報)とのこと。
出典:JCB、全日空
現状、JCB自身が発行しているクレジットカード(いわゆるプロパーカード)では、JCB ORIGINAL SERIESのゴールドのみが対象となるが、同社は今後別の券種(一般やプラチナなど)にも展開していく考え。
提携カードでは今回発表になった「ANA JCBカード」以外にも「ディズニー★JCBカード」での採用が決まっている(発行開始時期は未定)。
JCB広報はプロパーカードのバイオマスカードについて「(従来のカードと)お客様のニーズに沿う形式で提供する」と、現時点では完全な置き換えはしない方針ではない、としている。
一方、ANA広報によると、ANA JCBカードについては「(対象カードは)新規発行分から置き換わる」(従来デザインと選択できない)方針。現在使われている対象のカードは、更新時に置き換わる予定だ。