無印、コープさっぽろ、スーモカウンター…自律自転する組織づくりの秘訣は「完成しないマニュアル」

自律思考を鍛える

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「マニュアル」という言葉を聞いて、みなさんはどんなことをイメージしますか?

おそらくみなさんのうちの少なくない方が、「マニュアル人間」を連想されるのではないでしょうか。マニュアル人間といえば、決まったことしかしない人、とっさの機転が利かない人、人間味が感じられない人。「そんなことなら機械でもできる」と揶揄する際に使われることが多いようです。

このようにとかく悪いイメージを持たれがちな「マニュアル」なので、実はマニュアルが自律自転する組織の現場づくりに大いに役立つと言っても、にわかには信じてもらえないかもしれません。

もちろん、多くの組織にありがちな、静的なマニュアルではダメです。静的とは、「初めに設定した状態や構成が、状況や局面が違っても変化しない」こと。変化しない、つまり、状況が変わっても一度作成したマニュアルを更新せずに、その時のマニュアルを使い続けること。これではうまくいきません。

今回ご紹介するのはその反対、「動的」なマニュアルです。動的とは、「状態や構成が状況に合わせて変化したり、そのつど再設定したりする」こと。つまり、変化し続けるということです。

時代や状況の変化に合わせて変化し続けるマニュアルのことを、私は「完成しないマニュアル」あるいは「進化し続けるマニュアル」と呼んでいます。

以降では無印良品、コープさっぽろ、そして私がかつてリクルートで担当していたスーモカウンターの3つを取り上げながら、「完成しないマニュアル」を実際に運用するとどんな効果が現れるかを見ていくことにしましょう。

無印から学んだコープさっぽろのマニュアルづくり

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