AIは経済をどう変容させるか…ウォール街の重鎮2人が語る。チャンスかリスクか「懸念するのは時間の無駄」

ラッダイト運動

19世紀にイギリスで起こったラッダイト運動のように、AIが引き起こす破壊的な変化は労働市場を混乱に陥れるのだろうか。

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AIを取り巻く最大の懸念はおそらく、AIが我々の仕事を奪うことだろう。

ウォール街の重鎮2人によると、その懸念には十分な根拠があるという。

Insiderは、数人のトップエコノミストとストラテジストが、AIが経済と市場をどのように変容させると考えているかを理解するため、AIに関する意見を尋ねた。

「AIが労働時間短縮にどのような影響を与えるか」から「AIが以前の技術進歩と比較してどのレベルのイノベーションを達成するか」まで、テーマは多岐に及んだ。

著名な経済学者デビッド・ローゼンバーグ(David Rosenberg)とクオンツ投資の伝説的人物であるロブ・アーノット(Rob Arnott)は、2つの主要テーマについて共通の考え方を示した。

労働市場の大混乱と再生

アーノット

ロブ・アーノット氏。

Tim Boyle/Bloomberg via Getty Images

アーノットは、労働市場の面については、テクノロジー自体についての話ではなく、誰がそれを有利に利用できるかという話となるだろうと見る。いずれにせよ、「何百万もの」雇用が失われるだろうとアーノットは語る。

リサーチ・アフィリエイツの創業者であるアーノットはEメールで、「AIによって雇用が奪われることはないが、AIの使い方を知っている者によって何百万もの雇用が奪われるだろう」と述べ、次のように続けた。

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