無印良品の良品計画「営業利益209%増」の好調。中国が復調、国内既存店は値上げが響く

良品計画の決算に登壇した堂前宣夫社長(左)と堀口健太経営企画部長。

良品計画の決算に登壇した堂前宣夫社長(左)と堀口健太経営企画部長。

良品計画の決算会見にて。オンラインにて開催。

無印良品を展開する良品計画は7月7日、2023年8月期第3四半期決算を発表した。

売上高にあたる営業収益は1524億円(前期比120.8%)、営業利益は124億円(同209%)、純利益113億円(同216%)で、前期の増収減益から増収増益へと転じた。

「第3四半期は全てのセグメントにおいて増収増益となりました。 国内事業は営業総利益が改善し、21年8月期の第4四半期以来、7四半期ぶりの増益となりました」(執行役員経営企画部の堀口健太部長)

急激な円安と原材料高に伴う仕入れコストの上昇によって、売上高に占める営業利益の比率は悪化していたが、今期で復調した形だ。前年同期の4.7%から8.2%と、3.5ポイント上昇した。

堀口部長は

原材料費も物流費も足元ではピークアウトしており、今後は物流費は特に下がっていくと思っています。粗利率が改善したのは、1月と2月に実施した値上げが大きい」

と話す。

コロナ後の中国が躍進

今期は海外事業が大きく伸長した。特に前年の同時期にロックダウンによって苦戦を強いられていた中国事業が復調し、前年比172%と伸びた。一昨年の水準には戻りきっていないものの、リネンやヘンプの麻シリーズ、UVカットシリーズを中心に衣服・雑貨の売り上げが好調という。

欧米や東南アジアなど他の海外エリアも順調で、海外事業全体の第3四半期までの累計営業収益は前期比130%増の1739億円で過去最高となった。

また、新規出店が順調に進んだことも売り上げを押し上げた。

2023年5月末の店舗数は、前期末から100店舗増加して合計1172店舗。国内はスーパー横などの生活圏に入り込む出店戦略で62店、海外は中国や台湾などに38店を出店した。

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