7月11日、渋谷スクランブル交差点の様子。
撮影:三ツ村崇志
連日の猛暑が続いている。
環境省・気象庁は全国的に猛暑となった7月10日に続き、11日にも東京都や埼玉県、神奈川県、千葉県など、関東地方を中心とした20都県に熱中症アラートを発令している。
11日の都内の最高気温も東京(北の丸公園)で34.1度(13:24)、練馬区では35.7度(13:11)を記録した(14時15分段階)。
気象庁は、
「熱中症の危険性が極めて高い気象状況になることが予測されます。外出はなるべく避け、室内をエアコン等で涼しい環境にして過ごしてください。
また、特別の場合以外は、運動は行わないようにしてください。身近な場所での暑さ指数を確認していただき、熱中症予防のための行動をとってください」
と発表している。
11日15時の東京都周辺の気温予想。都内中心部では広範囲で35度と予想されている。
画像:気象庁
気象庁によると、10日は渋谷区で最高気温36.5度を記録。練馬区では同じく37.8度、八王子でも37.3度と、各地で2023年の最高気温を更新。猛暑日となった。
熱中症による緊急搬送も増えており、NHKよると都内では10日午後9時までの段階で134人が熱中症の疑いで救急搬送されたという。また東京都消防庁では、10日に続いて11日にも「救急車ひっ迫アラート」を発表している。
総務省消防庁によると6月26日〜7月2日に、熱中症で救急搬送された人の数は全国で3227人(うち東京は333人。いずれも速報値)。前年の同時期と比べると少ないが、1週間の数で見ると2023年では最多だ。
緊急搬送されたうちの半数以上が65歳以上の高齢者で、発生場所は「住居」が約4割。こまめな水分補給のほか、室内ではエアコンやクーラーを躊躇せずに使うなど、十分気をつけて生活してほしい。
熱中症による搬送事例の詳細。(6月26日〜7月2日:速報値)
画像:総務省消防庁
なお、お天気アプリ「ウェザーニュース」を提供する民間気象会社・ウェザーニューズは、11日にアプリで提供している「熱中症レーダー」の6時間先までの予報機能を無料開放することを発表した。
もともとアプリ内では「過去から現在」までの熱中症リスクを無料で把握することが可能だったが、少し先の予報まで無料で開放する。ウェザーニューズの広報によると、今回の措置は期間限定のものではないという。
ウェザーニューズのプレスリリースでは、
「環境省と気象庁が発表する『熱中症警戒アラート』はおおよそ都道府県単位での発表ですが、『熱中症レーダー』では250メートルメッシュで非常に細かく確認することができます」
としており、細かい範囲での熱中症リスクの判断に活用してほしいとしている。