年収1400万円以下の人向け。プロが教える、2023年「夏の旅行」でしっかり楽しむための9つのヒント

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予算が限られているのであれば、飛行機を利用する代わりにドライブ旅行がおすすめだ。

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  • 旅行人気は高まっているが、同時に費用も高騰している。そのため、予算内で旅行をするのは簡単ではない。
  • 予算内で旅行をするのなら、どこへ、いつ、どうやって行きたいか、よく考えてみよう。
  • 全部込みのパッケージツアーは手軽な旅行方法だし、車での移動は懐にやさしい。

旅行需要はパンデミック前のレベルにまで回復したが、同時に飛行機代やホテル代も急速に上昇している。費用の高騰を前に、誰もが今年の夏休みにどんな旅行ができるか、頭を悩ませている。

イプソス社が旅行に関して行った調査によると、収入が10万ドル(約1400万円)を超えるアメリカ人の大半はすでに今年夏の旅行計画を立てているようだ。だが、それよりも収入が少ない人では、旅行案内やリゾートホテルの料金を見て、そのあまりの高さに驚き、旅を先延ばしにするケースが多いという。

もちろん、トラブルを避け、思い出に残る旅を計画するには、お金とは関係なく心に留めておくべき重要な点もたくさんある。そうした点を中心に、私たちは旅行の専門家に、2023年夏の旅行を最高なものにするためのヒントを尋ねた。

以下、彼らの回答を紹介する。

1.旅行保険には必ず加入する

ファミリー・トラベル・チャンネル(Family Travel Channel)」で旅行ライターをしているシャラエル・コルバーグ氏は、次の休暇のために必ず旅行保険に加入すべきだと言う。冒険的な活動を予定している場合は、なおさらだ。

コルバーグ氏は自身のつらい経験からこの教訓を得た。2023年初頭、外国でスキーをして足を骨折したのだ。

「ケガをしたときに医療費をカバーしてくれるだけではない。飛行機のキャンセル、手荷物の盗難、レンタカー事故なども保険の対象に含まれる」とコルバーグ氏は言う。「掛金は少ないのに、いざというときにはかなりの額を節約できるはず」

2.できるだけ荷物を預けない

ノー・マン・ノマド(No Man Nomad)」で紀行記者を務めるケイトリン・ロザティ氏は、今年の旅が去年の旅と同じようになるなら、飛行機の遅延と荷物の紛失(ロストバゲージ)に遭遇する可能性が高いと覚悟しておいたほうがいいと言う。ロストバゲージは費用がかかるだけでなく、荷物が(運よく)到着するまでの期間、目的地で衣服や衛生用品や必需品をそろえなければならなくなるため、悪夢のような体験になる。

ロザティ氏はこう言う。「旅行中、荷物の紛失ほど大きなストレスは、ほかにほとんどない。ですから、可能な限り機内持ち込み荷物のみで旅行することをお勧めする。全部手荷物にまとめるのは無理だ、と思うかもしれないが、たとえば圧縮袋を使えば、2週間分の衣服ならかなりコンパクトにすることができるはずだ」

3.夏の終わりに旅行する

ゴーイング(Going)」のスコット・キーズ氏によると、2023年の夏のフライトは全体的に価格が高騰しているが、夏の旅行シーズンを通して一様に高騰しているわけではないそうだ。ゴーイングが実施した調査では、毎年8月最後の2週のフライトの多くは価格が下がる。この点は、2023年も変わりがない。

4.ラストミニット・クルーズを選ぶ

旅行代理店「トラベル・ブルー・ブック(Travel Blue Book)」のグレッグ・ジョンソン氏の話では、前もって計画ができなかったときには、クルーズ旅行が手軽な選択肢になる。クルーズ旅行は宿泊だけでなく、複数の滞在先への訪問、娯楽、飲食がすべて込みの値段で提供されるからだ。さらにクルーズ船の発着港へ飛行機ではなく車で行けば、高いフライト代を支払わなくて済む。

「家族の場合、かなりの節約になるだろう」とジョンソン氏は言う。

5.「地元の人のような旅行」でお金を節約する

ギグルス・ゴブルス・アンド・がルプス(Giggles, Gobbles and Gulps)」でフード&旅行系インフルエンサーとして活躍するリンダ・アルセオ氏は、旅行中にできるだけ現地人と同じように活動することで、文化に対する理解が深まると主張する。

「自分がその土地の人になったような気分で、そこに住んでいるつもりで旅行しよう。地元の人のたまり場に赴き、近所のスーパーで地元の食材を買い、そこで生きる人たちが何を食べ、何を飲んでいるのかを探るのだ」とオルセオ氏は言う。

加えて、目的地の言語の簡単な挨拶やお礼ぐらいは前もって調べておくことを勧める。「地元の人はきっと喜ぶだろう。あなたには笑顔が返ってくるはずだ」

6.子供がいるなら、有料の座席指定をする必要はない

ロードマップ・マネー(Roadmap Money)」のジェイコブ・ウェイド氏は、この夏の旅行に関して彼にできる一番のヒントとして、「子供と一緒に旅行をするなら、飛行機の座席指定に追加料金を払うな」という。なぜなら、ほとんどの旅行会社は幼い子を大人の横に座らせる決まりがあるので、追加料金を支払わなくても必ず親の横に子を座らせるそうだ。

親子で空港へ行って、ゲート係員に全員をまとまった席に座らせるよう頼むことができるし、飛行機が満席でない場合は、あなたの席の列の全席を確保してくれるかもしれない。

「多くの航空会社は座席指定に高額を要求するから、出費をかなり節約できる」

7.車での移動を検討する

デスティネーション・チェックオフ(Destination CheckOff)」の旅行専門家のアヌ・アガーワル氏は、節約したい場合、2023年は新しいタイプの旅行を試してみるいい機会だと主張する。「夏のロードトリップ」だ。

「2023年夏のフライトは高額になる。加えて、航空券の変更やキャンセルには多額の手数料がかかる」とアガーワル氏は指摘する。

時間をかけてたくさんの都市をめぐるロードトリップは計画するのも楽しいし、道中さまざまな場所に立ち寄ることも可能だ。さらに、ロードトリップは家族や友人の絆を強め、誰もが新しい経験、予想外の発見をすることができる。

「ほとんどのホテルは宿泊予定日の数日前までなら無料でキャンセルできるから、陸路での旅はとても柔軟に計画できる」としたうえで、アガーワル氏はこう締めくくった。「さあ、この夏は飛ぶのではなく、道を走ろう」

8.モバイルプランを管理する

アングィラ島の「アルタマール・ラグジュアリー・ヴィラズ(Altamer Luxury Villas)」でマーケティングと事業開発を担当しているレイ・アバーマン氏は、海外旅行をするときは、携帯電話を計画的に使うことがとても重要だと指摘する。計画を怠って目的地で想定以上に頻繁に電話を使うと、旅行から戻ってきた時に高額の電話代に驚かされるかもしれない。

国際料金プランに加入していないのなら、滞在日数分の外国旅行プランもしくは旅行用のSIMカードの購入を検討したほうがいい。

9.パッケージ旅行や全部込みのリゾートを検討する

最後のヒントをくれたのは「プライスライン(Priceline)」のCEOを務めるブレット・ケラー氏だ。今年の夏の旅行で(実際にはいつでも)節約する最善の方法として、ケラー氏は飛行機、ホテル、果てはレンタカーまで、すべてが込みのパッケージを探すことを勧める。

「たとえば、弊社でフライトとホテルを一度に予約した顧客は、平均して240ドル(約3万3000円)を節約できる」とケラー氏は言う。

一方、予算や日程が立てやすい旅行の種類はほかにもある。そのひとつが、全部込みのリゾートだ。これなら出費を管理しやすいし、出した分に十分に見合った価値が得られる。

「今年の夏は、いくつかかなりお得なオールインクルーシブ料金があるので、それを選べば、食べ物や飲み物、あるいはアクティビティに費やすはずだった数百ドル(数万円)を節約できるだろう」とケラー氏は言う。

「ただし、すべてのアメニティを利用しながら、旅の終わりに予想外の請求に驚かされることがないように、プランに何が含まれ、何が含まれていないのか、前もってきちんと確認しておくべきだ」

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