若い労働者は職場に慣れていないからか、会議で疎外されていると感じやすい。
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- Z世代とミレニアル世代の労働者たちは、オンライン会議に苦労している可能性が高いという調査結果が出た。
- オンライン会議で疎外感を抱いたことのないX世代やベビーブーマー世代の割合は、若い世代の2倍だという。
- 若い労働者たちはコロナ禍における環境の影響で職場に慣れておらず、社会規範に適応していない可能性がある。
新型コロナウィルスの世界的な大流行以降、オンライン会議は一般的なものになり、ほとんどの労働者たちが順応しているが、Z世代とミレニアル世代は、自分たちがオンライン会議に参加していると感じられず苦しんでいることが新たな調査で明らかになった。
オーディオ機器を販売するデンマークのブランド、ジャブラ(Jabra)は、2023年4月、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、ポーランド、日本のナレッジワーカー1845人を対象に、ハイブリッドワークが会議にどのような影響を与えているかを調査し、最近その調査の結果を発表した。
ジャブラの調査によると、2023年にハイブリッドな働き方をしていると回答した人は約48%で、2022年の同調査と比較すると3%増加していた。一方、フルタイムでオフィスにいると回答したのは42%で、前年から5%増加している。
テクノロジーに精通した若いZ世代(1997年~2012年頃生まれ)とミレニアル世代(1981年~1996年頃生まれ)は、オンライン会議で疎外感を抱く可能性が2~3倍高い一方、X世代(1965年~1980年頃生まれ)とベビーブーマー世代(1946年~1964年頃生まれ)は、疎外感を抱いたことがないと回答する可能性が約2倍高かった。
「会議で疎外されていると感じたことが多い」と回答したのは、Z世代では約17%、ミレニアル世代では約13%だった一方、X世代では7%、ベビーブーマー世代では5%にとどまっていた。
また若い世代の3分の1以上が、「会議で疎外感を抱いたことがある」と回答したのに対し、X世代では20%、ベビーブーマー世代では23%だった。
「会議で疎外されたと感じたことがない」と回答したZ世代は15%、ミレニアル世代は22%だけだったが、X世代は32%、ベビーブーマー世代では38%だった。
若い労働者たちは、職場では新しい存在であり、同僚とのネットワークや信頼関係が構築されていないためにインクルージョンの欠如を感じる可能性が高いと以前Insiderはレポートしている。
このことから若手や新人の従業員は、職場の社会規範や文化に効率的に追いついていない可能性があり、オンライン会議で発言したり、意見を述べることがより難しくなっていることが分かる。
プライスウォーターハウスクーパース(PwC)、KPMG、デロイト・トウシュ・トーマツ(Deloitte Touche Tohmatsu)を含む世界四大会計事務所は、新型コロナウイルスの渦中に卒業した新入社員の中には、バーチャル学習やリモートワークのために、コミュニケーションなどのソフトスキルが不足している者もいると述べている。
その結果、Eメールの送り方や、対面で人と共同して働く方法についてマナー教育を提供する企業も出て来ている。