29歳のエンジニアが実践した、不動産で「不労所得」を得る3つのステップ

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C.J.マクグロウン氏はソフトウェアエンジニアで、自力でミリオネアになった。

Cadarrius McGlown

  • 29歳のソフトウェアエンジニアであるC.J.マクグロウン氏は、年間1万2000ドル(約170万円)の不労所得を生む賃貸不動産を所有している。
  • 即入居可能な住宅に投資して、不動産業が「仕事」にならないようにプロパティマネージャーを雇っている。
  • 賃貸収入が住宅ローンの支払いを上回るので、新規住宅ローンの借入は効果的だ。

不動産業を始めるとき、C.J.マクグロウン氏にはふたつの選択肢があった。不動産投資家になるか、それとも仕事として不動産業を営むか、だ。

ソフトウェアエンジニアであり、自力でミリオネアになったマクグロウン氏は、不労所得を得る手段として不動産投資を始めたいと考えた。そうすれば、所得の心配をすることなく、夢中になれるプロジェクトや自分の仕事にエネルギーを注ぐことができるからだ。

マクグロウン氏は不労所得という言葉を重視している。2019年に最初の投資用物件を購入した際、不動産業は単なる資産形成の手段であり、新たな仕事にしないと確信していた。

「私が本当にやりたいのはテクノロジー分野の仕事で、不動産は資産形成戦略のひとつ」と言う。

現在、毎月約3時間しか不動産業務に費やしていないにもかかわらず、年間の不動産収益は数千ドル(数十万円)に及ぶ。これを実現するために、マクグロウン氏が実践した3つの戦略的ステップを順番に紹介しよう。

1. 不動産貯蓄のためにライフスタイルを変える

不動産投資のために貯蓄を始めた当初は、借金をして不動産を購入するか、それとも現金で買うかを決めていなかった

いずれにせよ相当な金額を貯蓄する必要があるとわかっていたので、積極的に貯蓄を始めた。そうすれば、最終的にローンを借りることになった場合でもリスクは低下するだろうし、全額現金で購入するとしてもその資金を準備できるからだ。

「私は、最も難しいと予想されることにチャレンジして、自分を鍛えるタイプの人間なんだ」と、同氏は言う。

投資のためにお金を貯めるのは容易ではなかったが、貯蓄するのはまったく初めてではなかった。就職してから最初の2年間で、20万ドル(約2800万円)の学生ローンを返済しており、すでに倹約生活を送る方法を知っていた。

だから不動産投資の資金を貯めるために、当時と同じ戦略を実践した。

2. 無料か低価格のツールを使って借入先を調べる

「最初に、不動産投資専用サイトの『ビガー・ポケッツ(Bigger Pockets)』を利用して、不動産投資で稼ぐ方法についての基礎を学んだ」とマクグロウン氏は説明する。

勉強会では、レバレッジ(借入)についての話題が次から次へと飛び交った。ビガー・ポケットでは「借入をした方が良い」とか「もっと借入すれば投資を増やせる」と参加者がよく口にしていた。

だが、再び借金をするのには及び腰だった。ようやく学生ローンから解放された今、再び借金を抱えるのは望むところではなかった。これが、不動産を全額現金で購入するという、大半の住宅購入者が思いもよらないことを彼が考えた一因だ。

彼は常々両親から「現金は王様(キャッシュ・イズ・キング)」と教えられてきた。だから、住宅ローンを借りるのはリスクが高いという考えに、なおも固執したのだ。

しかし、算盤をはじいてみると、それは間違いだった。頭金に投資をするだけで、毎月の家賃で住宅ローンを十分に賄えるからだ。長期的に不動産収入で住宅ローンを返済できるのだ。

不動産を長期にわたって賃貸できれば、不動産を購入するのではなく、タダで手に入れるのと同じことに気がついたのだ。

また、投資を借金で賄えば、もっと早く投資を開始できるし、数万ドルも余計に貯蓄する必要がない。

「借入を活用して、資産をどのように形成し、お金をどう増やすのかががわかり始めた」と同氏は語っている。

その頃にはすでに貯蓄額が7万5000ドル(約1000万円)に到達しており、それを頭金に充てた。

3. 手数料を多く払っても、時間とエネルギーを節約する

マクグロウン氏の最終的な目標は、可能な限り手をかけずに収入を得ることだった。この目標を達成するには、もう少し費用がかかることを知っていた。そのことは当初、どこから住宅ローンを借りようか迷っていた時に、すでに経験済みだった。

当時彼は住宅ローンをいくらで借りられるか調べていたが、完全にぴったりくる選択肢が見つからなかった。最終的に、住宅ローンの仲介業者であるモーゲージ・ブローカー(住宅ローンの専門家)に依頼すること決めた。モーゲージ・ブローカーは、短期間でもっと良い金利を見つけてくれた。

「モーゲージ・ブローカーは、自分で探すよりもずっと良い条件を探してきた。モーゲージ・ブローカーには間違いなくお金を払う価値がある」と言う。

またマクグロウン氏は、実際に購入する物件を探す段階では、絶対に貸せる人気の立地の物件に少し高値を支払うことを厭わなかった。そうすると、住宅ローンを借りるリスクをあまり心配する必要がなくなった。

「安物買いをするよりも、好立地の物件にプレミアム価格を払う方が良い。たとえ少し高い買い物になったとしても、立地が良ければ物件価格が上昇するので、その分を埋め合わせてくれる」と言う。

また、不労所得を得る継続的な取り組みの一環として、賃借人の頭を悩ますあらゆる問題に対処するために、物件の管理・運営を引き受けるプロパティマネージャーを雇った。プロパティマネージャーには賃料の1パーセントを手数料として支払っている。

住宅ローンの支払い、プロパティマネージャーへの手数料、そして保険料で毎月合計1600ドル(約22万円)かかる。だが、毎月2600ドル(約36万円)の賃貸収入があるので、この不動産投資からは年間12000ドル(約170万円)の追加収入が得られる。また、彼の住宅の持分は長期的にもっぱら増加している。

マクグロウン氏が望んでいたのは、まさしくこうした状況だ。自分で積極的にエネルギーを注がなくても、毎月定期収入が入ってくるのだから。

「やろうと思えばもっと手数料を節約して、できるだけ手元の収入を増やせるだろう。だが、その分、余計な手間暇も増える。それは私の望むところではない」

※本記事は取材対象者の知識と経験に基づいて投資の選定ポイントをまとめたものですが、事例として取り上げたいかなる金融商品の売買をも勧めるものではありません。本記事に記載した情報や意見によって読者に発生した損害や損失については、筆者、発行媒体は一切責任を負いません。投資における最終決定はご自身の判断で行ってください。

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