約41万年前、グリーンランドは氷に覆われていなかった…氷床は予想よりも温度変化に敏感

アイスワームプロジェクトで氷底コアを調べるライル・B・ハンセンとチェスター・ラングウェイ。

アイスワームプロジェクトで氷底コアを調べるライル・B・ハンセンとチェスター・ラングウェイ。

Photograph by David Atwood, U.S. Army-ERDC-CRREL, courtesy AIP Emilio Segrè Visual Archives.

  • グリーンランドが近年まで氷に覆われていなかったことが、最新の研究で初めて明らかになった。
  • 冷戦中に秘密裏で行われた軍のミッションで得られたが、長い間失われていた氷床コアのデータによるものだ。
  • 気候への影響として、22世紀に海面が6メートル上昇する可能性がある。

巨大な氷の層を数千フィート下まで掘るのは簡単なことではないが、それこそが軍の狙いだった。

科学者が研究のために氷床コアを採取することは、グリーンランドの氷床に核ミサイルを埋め込む「アイスワーム・プロジェクト」の格好の隠れ蓑になった。

冷戦の真っただ中に行われたそのプロジェクトは、軍が望むような結果にはならなかった。だが、1967年に軍が計画を断念するまで、科学者は古代のグリーンランドの気候を調べるのに十分な氷床コアのサンプルを集めた。

科学者は、氷と一緒に氷床の下にあった12フィート(約3.65メートル)の沈殿物も採取した。大半の科学者は氷にだけ興味を持ったため、堆積物のコアにはラベルが付けられ、大量のクッキー瓶に保管されたまま忘れ去られていた。

冷凍庫の奧で化石のようになった豆の袋と大差ない。

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