街の「喫茶店」が過去最多ペースで倒産している事実。行列の大手チェーン、カフェ業態に明暗(調査)

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「コスタコーヒー」の日本1号店。渋谷に8月4日、オープンした。

写真提供:双日ロイヤルカフェ

8月4日、大手カフェチェーン「コスタコーヒー」のリアル店舗1号店が渋谷にオープンし行列ができるなど、繁華街周辺では「人出の回復」を見越した施策を見かける機会が増えている。

一方で、実は街の喫茶店の倒産がコロナ禍を上回って急増しているという気になる調査結果が出てきた。帝国データバンクが8月5日公表した。

倒産急増の背景に「コーヒー豆」などの原価高騰

街中のサードウェーブコーヒー店

写真はイメージです。

撮影:Business Insider Japan

帝国データバンクの調査は、2023年1月〜7月31日の期間、負債1000万円以上の法的整理による倒産をカウントしたもの。

同期間のこの条件にあてはまる倒産件数は44件。2022年通年の34件をすでに超え、人流が激減した2020年〜2021年の水準をも上回り、過去最多だった2020年(68件)に迫るペースになっているという。

帝国データバンクはリリースのなかで、こうした小規模なカフェの倒産が急増している背景には、コーヒー豆の価格上昇などのコスト圧迫があるのではないか、と分析している。

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出典:帝国データバンク

街が活気を取り戻し、ビジネスパーソンの対面コミュニケーションが復活したことで、帝国データバンクによると「1カ月あたりのコーヒー購入杯数」はすでにコロナ前の2019年に並ぶ水準の「月平均1.6杯」に戻っている。

一方、2019年と2023年でコーヒーの価格を比較すると、国内で流通量の多いアラビカ種のコーヒー豆価格が約2.1倍になっているのに対し、コーヒー1杯あたりの価格は約1.1倍にとどまると、同レポートでは報告している。

それ以外にも、光熱費や人件費の高騰はあらゆる職業を直撃している。「原価」が上がっているのに、店頭への価格転嫁が思うように進んでいない構造が、倒産の急増につながっていることは想像に難くない。

同レポートでは「大手チェーンでは、メニューの高付加価値化や居心地の良い空間への改装など攻勢を強めており、厳しさが増す経営環境のなかで中小カフェの淘汰がさらに進む可能性がある」と締めくくっている。

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