2022年5月にオープンしたグーグルのベイ・ビュー・キャンパス。
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- グーグルは社員に対し、本社近くのベイ・ビュー・キャンパス内にあるホテルに1泊99ドルで泊まることのできるキャンペーンを実施しているとCNBCが報じた。
- 宿泊料は社員が自費で支払わなければいけないが、サンフランシスコの家賃よりは安い価格だという。
- CNBCの報道によると、このキャンペーンによって「グーグルの社員はハイブリッドな職場環境に移行しやすくなる」という。
CNBCが最近報じたところによると、グーグル(Google)はカリフォルニア州マウンテンビューの本社の近くにあるホテルで、「サマー・スペシャル」キャンペーンを実施し、社員の出社を促そうとしているという。
この特別なキャンペーンは、グーグルの社員に向けた2023年9月30日まで実施されるプロモーションの一環で、本社近くのホテルの客室に1泊99ドル(約1万4000円)で宿泊できる機会を提供するものだという。
また報道によると、この同社のキャンペーンは、「グーグル社員がハイブリッドな職場に移行しやすくなる」ものだという。ただし、ホテルの宿泊費は出張とは見なされないため社員の自己負担になるという。
グーグルの広報担当者、ライアン・ラモント(Ryan Lamont)は「今回のプロモーションはグーグルにとって特別なことではない」とInsiderに語った。
「当社のスペースとアメニティを活用するため、地元または旅行中のグーグル社員向けの宿泊特典を我々は定期的に実施している」 と同氏はEメールで述べている。
「定期的に配信している特典メールには、他のサービスやエンターテイメントなどの社員割引も掲載している」
CNBCの報道によると、このプロモーションは、グーグル社内の社員フォーラムで議論となっており、今回のキャンペーンを揶揄する者もいれば、「1泊99ドルは一部の社員が住むベイエリアのアパートに支払う金額よりも安い」と指摘する者もいるという。例えばグーグルの社員がこのホテルに宿泊すると、1カ月で約3000ドル(約42万円)になるが、不動産データベースZillowによると、現在のサンフランシスコのアパートの1カ月の家賃の中央値は約3600ドル(約51万円)だ。
一部のグーグル社員は、匿名求人サイトBlindでもこのキャンペーンについてコメントしている。このプラットフォームは、会社のEメールを使用してユーザーの雇用を確認しているが、Insiderは独自にユーザーの身元を確認していない。
「個人的な用事でベイエリアへ行く間、数日間利用する予定だ」と、あるグーグル社員はBlindに書き込んでいる。
「私が見たところだと、安い値段だけど素晴らしいホテルだった」
このホテルはグーグル本社の近くに2022年オープンしたばかりのベイ・ビュー・キャンパス(Bay View Campus)内にある。同社は施設のオープン当初、ホテルの客室数は約240室で、グーグル広告製品に携わる約4000人の従業員の拠点になると述べていた。
このホテル宿泊キャンペーンは、グーグルがリモートワークで働く社員たちをより多くをオフィスに呼び戻すために取ったいくつかの対策のひとつと見られる。2022年、グーグルは一部の社員は週に週3日以上オフィスに出勤しなければならないとして社員の反発を受けた。最近では2023年6月、一部の社員は、十分にオフィスに出社しないとマイナスの人事評価を受ける可能性があると発表したが、この動きに一部の社員は不満を抱いているとInsiderは以前報じている。