※本記事は、2022年1月22日に公開した記事の再掲です。
マウンテンクライマーはすばらしい体幹エクササイズだが、正しい姿勢で行うことが重要だ。
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- マウンテンクライマーは、ジムに行かなくても体幹を鍛えることができる効果的な運動だ。
- ただし、腰が下がったり、上がったりするなど、間違ったフォームだと運動効果は薄れてしまう。
- マウンテンクライマーの効果を最大限にするには、最初は正しい姿勢に集中しゆっくりと動くようにしよう。
マウンテンクライマーは、ジムに行くことなく、心拍数を上げて、全身を鍛えることのできる自重運動だ。
「マウンテンクライマーやその他の種類のプランクを正しく行えば、クランチ(腹筋運動)よりも効果に腹筋を鍛えることができる」とニューヨークを拠点とするパーソナルトレーナーでMFストロング(MF Strong)創設者のミリアム・フライド(Miriam Fried)はInsiderに語っている。
「人々が気づいていないのは、脂肪は部分的に減らすことはできず、クランチをたくさんこなしても脂肪は吹き飛ばないということ」と彼女は話す。
「むしろ、『平らなお腹になるために運動しなければならない』という発想を転換し、体幹はすべての基礎となる大切なものだと考えてほしい。(その点では)クランチは機能的ではない」
マウンテンクライマーは体幹の安定性を高め、ケガの予防や他の運動の効果を高めるのに役立つエクササイズだ。
しかしながら、腰が不安定になったり、腕の位置がずれてしまうような間違いがあると運動効果が薄れてしまう。マウンテンクライマーの効果を最大限に引き出すためには、正しい姿勢のプランクとゆっくりとした丁寧な動きに集中し、より長い時間の運動やより速い運動へと段階を踏んで進んでいくことが大切だ。
まずは正しいプランクの姿勢から
マウンテンクライマーを行うには、両手を肩の下の床につき、足と背中を真っすぐに伸ばし、両手とつま先で体を支えるハイプランク(肘を伸ばして行うプランク)の姿勢をとる。
プランクの姿勢は、全身の筋力と安定性を高めるのに効果的で、これ単独でも十分に挑戦する価値がある。
プランクにまだ取り組んでいる途中だという人は、箱や椅子に手をついて高くしたり膝を床についたりして、プランクの姿勢を長く維持できるような練習をしてみよう。
よくある間違いは腰の上がりすぎ、体幹の緩み
プランクができるようになったら、マウンテンクライマーに取り組もう。マウンテンクライマーは、プランクの姿勢で、片方の膝を胸に引き付けるように曲げてから後ろ戻す動きを左右交互に行うエクササイズだ。
この動きによってプランクの正しい姿勢がずれてしまい、安定性と有効性が損なわれてしまうことがあるとフライドは言う。
「私がよく見るのは、お尻が上がったり、下がったりしてしまう人だ」
どちらも体幹を使わず、腹筋で重力や回転に抵抗しているサインだと言える。それを直すためには腹筋と大臀筋に力を入れ、お尻を地面に向かって落とさずに肩よりも低い位置でキープすること。頭からかかとまで、体を斜めに真っ直ぐ走るラインのように維持することが大切だ。
そして、運動中は腰の位置を一定に保ち、腹斜筋(体の側面に沿った腹筋)に力が入るようにする。
ほかによくある間違いは両手を肩の真下ではなく、前の方に置いてしまうことだ。疲れてくると肩を手を付いた場所の後ろにして体の重みを和らげたくなるかもしれないが、それでは腰が正しい位置ではなくなってしまう。そして、手首、ひじ、肩は一直線になるような姿勢をキープしよう。
マウンテンクライマーで正しい姿勢をキープすることに苦労している人に対してフリードは、もっと意識して動作することを勧めている。必死にひざを上げたり、急いで動かしたりすると安定した土台を維持することができず、この運動を最大限に活用することができなくなるという。
「正しいプランクの姿勢を維持することに集中できるくらい、ゆっくりとエクササイズを行ってほしい」と彼女は話している。
正しい姿勢で行う20秒から30秒のマウンテンクライマーをより少ないセット数で集中して行うことも有効だ。慣れてきたら徐々にセット数を増やしていこう。