ペイパルはステーブルコインを発行すると発表した。
Thomas White/Reuters
- ペイパルは、米ドルに連動するステーブルコインの発行を発表した。
- ペイパルUSDと名付けられたこの新しいステーブルコインは、個人間の支払いや購入資金の調達を容易にする。
- ペイパルは、このステーブルコインは「消費者のために法定通貨とウェブ3の架け橋になる」ことを目指すと述べている。
ペイパル(PayPal)は米ドルに連動したステーブルコインの発行を発表し、暗号資産(仮想通貨)の世界にさらに足を踏み入れようとしている。
ペイパルUSD(PYUSD)と名付けられたこのステーブルコインは「消費者のために法定通貨とウェブ3の架け橋になる」ことを目的としている。
「暗号資産へのシフトには、デジタルネイティブであり、かつ米ドルのような法定通貨に簡単にアクセスできる手段を必要とする」と、ペイパルの社長兼CEOであるダン・シュルマン(Dan Schulman)は8月7日のプレスリリースで述べた。
「責任あるイノベーションとコンプライアンスへのコミットメント、そして顧客に新たな体験を提供してきた実績は、PYUSDを通じてデジタル決済の成長に貢献するために必要な基盤を提供する」と彼は述べている。
この新しいステーブルコインを使用することで、ペイパルのユーザーは個人間決済、購入資金の調達、ペイパルがサポートする暗号資産のいずれかをPYUSDと交換することができるようになる。
このステーブルコインは米ドルだけでなく、米国債によっても裏打ちされると同社は付け加えた。ステーブルコインは、米ドルなどの変動が少ない資産に固定された暗号資産の一種だ。
ペイパルは2022年6月、ビットコイン、イーサリアム、ライトコインを含む暗号資産の送金と受け取りを可能にしており、すでに暗号資産の世界に参入している。
決済大手企業のこの業界への進出は、大きな自信の表れだ。この業界は2022年、FTXの破綻で打撃を受けた。
ペイパルの株価は、この発表の後、8月8日の時間外取引で2%以上上昇した。