「ちょこざっぷ」会員数が1年で日本一の80万人に。積極投資で急成長もライザップ決算は約28億円の赤字【更新】

ライザップが2022年に始めた新事業の「chocoZAP(ちょこざっぷ)」。

ライザップが2022年に始めた新事業の「chocoZAP(ちょこざっぷ)」。

撮影:土屋咲花

RIZAP(ライザップ)グループは8月14日、2024年3月期第1四半期 (4〜6月)決算を発表した。売上高は387億2500万円で、前年同期比2.6%増加した。営業損失は28億6400万円だった(前年同期の営業損失は2億8600万円)。

ライザップは、営業損失について2022年7月にサービスを開始した運動初心者向けジム「chocoZAP(ちょこざっぷ)」の会員基盤拡大に向けた先行投資を実施したためと説明している。なお、売上高がほぼ横ばいとなっているのは、ちょこざっぷの成長分が、既存事業の減収やグループ企業の事業売却などによって相殺された結果だ。

「ちょこざっぷ」会員数、日本一の80万人に

会員数

徹底した広告投資の影響もあり、会員数はうなぎ上りだ。

画像:RIZAPグループ2024年3月期第1四半期決算補足資料

ちょこざっぷを含むライザップ事業は、前年同期比で31億7200万円の増収となった。一方、ちょこざっぷの出店や会員に提供するスターターキットの拡大、広告宣伝の規模拡大に伴い、セグメントで見ると18億8100万円の減益となった。ちょこざっぷは「年商200億円規模」(5月の決算説明会より)のビジネスに成長しており、2024年3月期までは先行投資期間として損失を見込んでいる。

決算資料によると、ちょこざっぷの会員数は8月14日の速報値で75万人(アクティブ会員のみ)。エニタイムフィットネス(78万人)や、カーブス(77万人)に次ぐ規模となった。

また決算発表の翌日となる15日、RIZAPグループはちょこざっぷの会員数が日本一となる80万人に到達したと発表。ちょこざっぷは8月15日まで入会金・事務手数料を無料とするキャンペーンを実施しており、最終日に会員数が急増した。

月額3278円(税込)という会費の安さや、大規模な広告投資とスピード出店も相まって会員数は右肩上がりで伸び、開始から約1年で国内最大級の会員を持つサービスに急成長した。

新規出店も積極的に進め、第1四半期には計241店を出店。8月14日時点では、全国32都道府県に880店にまで拡大している。

サービス開始当初と比べ、退会率が大きく改善したという。

サービス開始当初と比べ、退会率が大きく改善したという。

画像:RIZAPグループ2024年3月期第1四半期決算補足資料

決算資料によると、今期は退会率が2022年7月と比較して6割程度まで改善。週1回以上来館する人の割合が8割を超えた。ライザップグループによると、1週間来館がなかった会員に対し、アプリで来館を促すポップアップ画面を表示したほか、店舗内のAIカメラで利用状況を自動解析し、マシンの種類や台数の最適化を進めるなどの取り組みを継続したという。

編集部より:ちょこざっぷの会員数が80万人を突破したことについて追記しました。会員数に関するグラフも、最新のものに更新しました。2023年8月16日7:55

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