サムスン電子は7月にグローバル発表していた「Galaxy Watch6」シリーズの日本展開を発表した。
撮影:小林優多郎
スマートフォン・Galaxyシリーズを手がけるサムスン電子。以前からスマートウォッチを含むウェアラブルに注力しているがついに「真の日本対応」を果たす。
サムスン電子は22日、日本向け新製品を発表した。ウェアラブル端末としては「Galaxy Watch6」「Galaxy Watch6 Classic」が9月以降発売される。
サムスン電子直販サイトでの価格(いずれも税込)は以下の通り。また、Galaxy Watch6に関してはLTE版をKDDIとNTTドコモが取り扱う(NTTドコモがeSIM対応Galaxy Watchを扱うのは今回が初)。
- Galaxy Watch6(Bluetooth版)……40mm・5万160円、44mm・5万5200円
- Galaxy Watch6 Classic(Bluetooth版)……43mm・6万6960円、47mm・7万2000円
ついにFeliCa搭載。対応電子マネーは「順次拡大」
Galaxy Watch6のアプリ一覧画面。
撮影:小林優多郎
Galaxy Watchはすでに複数世代にわたって日本で発売されているが、「真の日本対応」と言えるのがシリーズ初のFeliCa(フェリカ)対応だ。
FeliCaはSuicaや、iD、QUICPayといった国内の非接触型電子マネーの通信規格として活用されている。サムスンのライバルであるアップルの「Apple Watch」シリーズでは日本上陸当初から対応している。
Watch6以前のGalaxy Watchでも、NFC規格使ったVisaやMastercardのタッチ決済を利用できる機種があるが、FeliCa対応は初となる。
ただし現時点では「Watch6シリーズがFeliCaを搭載」という情報だけが明らかになっており、サムスン電子は対応する電子マネーブランドを「順次拡大予定」としている。
グーグルのPixel WatchはFeliCa搭載でSuica、iD、QUICPayに対応している。
撮影:小林優多郎
Galaxy Watchは前述のタッチ決済もGoogleウォレット(旧Google Pay)を活用して登録する機能を実装しており、FeliCaで対応する電子マネーもGoogle ウォレットに準じるものなると予想される。
グーグルは自社のスマートウォッチ「Pixel Watch」で、発売当初からSuicaに対応し、7月28日には新たにQUICPayとiDに対応した。同じOS(Wear OS)を搭載し、同じ決済機能を有するPixel Watchと国内版Galaxy Watch6が同様の対応になるのは想像に難くない。
なお、Googleウォレットに電子マネーを追加するには対応するクレジットカードなどが必要だが、スマートウォッチ版はスマートフォン版より対応種類が少ないの点には注意したい。
本体サイズはそのまま画面が大型化
回転ベゼルを搭載している「Galaxy Watch6 Classic」。
撮影:小林優多郎
スマートウォッチ自体の完成度も高い。
Watch6は前機種Watch5と比べて、画面サイズが20%拡大、表面の黒縁が30%縮小。Watch5とWatch6ではケース幅に違いはないが、大画面化を果たしている。
特に今作では睡眠周りの機能が強化されており、睡眠時間や睡眠の深さ、スコア、血中濃度などがスマートウォッチ上で確認できる。
また「時計をしながらでは眠りにくい」という声に答える形で、軽量かつ肌触りのいい「Fablic Band」も用意する。新しいバンドは背面をワンタッチするだけで取り外せるので、シチュエーションに応じて交換もしやすい。
睡眠に関する情報を表示している「Galaxy Watch6」。
撮影:小林優多郎
注意点としては、グローバル版では対応している「心電図」「不整脈検知」「血圧測定」「皮膚温度による生理周期予測」機能が日本版では利用できない点だ。
このあたりは日本の医療機器としての認可の関係から対応できない状況が続いている。ただし、Apple Watchは日本でも2021年1月から許認可を得た上で心電図機能を開放している状況で、サムスン電子にも期待したいところだ。