イーロン・マスクの発想を支える3つのSF作品…曲解していると指摘する声も

イーロン・マスク氏は、3つのSF作品から大きな影響を受けている。同氏のビジネス上の判断の原点になっている、という見方もできるが、「自分に都合の良い解釈をしているだけ」という冷めた声もある。

イーロン・マスクは、3つのSF作品から大きな影響を受けている。同氏のビジネス上の判断の原点になっている、という見方もできるが、「自分に都合の良い解釈をしているだけ」という冷めた声もある。

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  • イーロン・マスクは、自らのインスピレーション源として、SF作家のアイザック・アシモフやダグラス・アダムスの作品を挙げている。
  • これらの小説には、偉大な人物と驚異的なテクノロジーが既存のルールを打ち破るというストーリー上の共通点があり、マスク氏のビジネス上の判断はこうした発想に基づいていると解釈することもできる。
  • だが、マスク氏はこれらの作品が本当に訴えたいことを理解していないという批判の声もある。同氏が挙げた作品はどれも、大金持ちやテクノロジーによって作り出されるディストピアに厳しい目を向けているからだ。

イーロン・マスク(Elon Musk)は、ハイテクやビジネスの分野で活躍する著名人の中でも、特に賛否が割れる人物の1人だ。そして、同氏の信条やビジネス上の判断のベースにあるものをめぐっても、多くの議論がある。

マスク自身の発言、そして9月に発売される彼の伝記を著したウォルター・アイザックソン(Walter Isaacson)によると、マスクは実に多様な事物に影響を受けている。たとえば、南アフリカで過ごした幼少期、ナポレオン、哲学者のウィリアム・マッカスキル(William MacAskill)が提唱する「効果的な利他主義」などだ。

だが、これら以上に、子ども時代から今に至るまで一貫して強い影響を受けているのがSF作品だ。彼はかねてからSF好きを公言している。

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