スティーヴン・キングはベストセラーのホラー、サスペンス作家だ。
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- スティーブン・キングがジ・アトランティック誌のエッセイでAIについて語った。
- キングは、AIに創造性を教えるためにプログラマーが彼の作品を使用することに反対はしていないと述べた。
- しかし、他の何千人もの作家が、自分の作品が許可なくAIに使用されることに反対している。
人工知能(AI)の能力は向上しているかもしれないが、人間の創造性をうまく模倣できるようになるには、まだ学習が必要だとスティーブン・キング(Stephen King)は考えている。
ジ・アトランティック(The Atlantic)誌に寄せたエッセイの中で、彼は自分の作品がAIプログラムの学習に使われることに反対はしないし、テクノロジーの可能性については「まだ」神経質にはなっていないと述べている。
「私の物語をコンピュータに教える(という言い方が適切かどうかわからないが)ことを禁じないだろう。もしそれが可能だったとしても」とキングは述べた。
キングによれば、人間の作家であっても、うまく書こうと思えば読者になる必要がある。他人の作品をコンピューターにアップロードすること、つまり彼の言うところの「最先端のデジタル・ブレンダー」は、AIにより良い芸術を生み出す方法を教えることができるだろう。
今のところ、AIの創造性は人間の精神力には及ばないと現在75歳の彼は書いている。彼はAIが生成した詩を「映画のお金(一見すると良いが、よく見るとそれほど良くない)」に例えた。
作家仲間のマーガレット・アトウッド(Margaret Atwood)とジェームズ・パターソン(James Patterson)は、8000人を超える他の作家とともに、自分たちの作品がAI企業に無断で使用されたことに対する補償を求める公開書簡に署名した。この書簡は7月、OpenAIのサム・アルトマン(Sam Altman)、メタ(Meta)のマーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)、アルファベット(Alphabet)のサンダー・ピチャイ(Sundar Pichai)などのテック系CEOに送られた。
「何百万もの著作権で保護された書籍、記事、エッセイ、詩が、AIシステムの『糧』となり、請求書のない無限の食事を提供している」 と彼らは全米作家協会が発行した書簡に記している。
文学に関連する他の場所でも、オーディオブックの語り手は、自分の声がAIによって複製されることを懸念している。Apple Booksを始めとするオーディオブック販売業者は、すでに独自のAIナレーターを展開している。
キングは、プログラマーがAIの学習のために自分の作品を使うことを禁止するのは、本質的に無意味だと述べた。
「潮の満ち引きを禁じるクヌート王になるようなものだ。あるいは、自動織機を粉々に打ち砕くことで産業の進歩を止めようとしたラッダイトかもしれない」とキングは書いている。