アマゾン(Amazon)のバイスプレジデントで、それ以前はウーバー(Uber)の最高技術責任者(CTO)を務めたスクマール・ラトナム氏。
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アマゾン(Amazon)のバイスプレジデント(eコマースサービス担当)で、同社移籍前はウーバー(Uber)の最高技術責任者(CTO)を務めたスクマール・ラトナム氏が突如退任、休職に入った。Insiderの独自取材で判明した。
直近はeコマースサービス部門のバックエンドテクノロジーを統括していたラトナム氏だが、アマゾンでの勤務は2度目で、2020年のウーバーCTO就任以前は、リテール担当バイスプレジデントを約9年間務めた。
Insiderが独自に入手したアマゾンの社内メールによると、シニアバイスプレジデント(eコマースプラットフォーム担当)のデイブ・トレッドウェル氏は8月25日、ラトナム氏から休職の届け出があり、受理後「即時」休職期間に入ったことを同氏が統括するチームのメンバーに伝えた。
同メールによれば、ラトナム氏の職責はラメシュ・マンネ氏が引き継ぐという。
「スクマールは当社復帰から18カ月間、eコマースサービスのプログラムや目標、指標関連の構築を進め、同時に人材レベルの引き上げにも多大なる貢献を果たしてくれました。ここで感謝の意を表明します。
彼が在職期間中の残した成果には目を見張るものがあります。
後任者となるラメシュのリーダーシップの下、eコマースサービスが引き続き成長し、顧客のためのイノベーションを実現していくと確信しています」
ラトナム氏が退任する理由や今後の予定は明らかになっていない。
Insiderは2021年11月3日付の記事で、ラトナム氏が前職のウーバー時代に同僚である最高製品責任者(CPO)のスンディープ・ジェイン氏との衝突を経てCTOを退任、アマゾンへの復帰を決めたことを報じている。
ラトナム氏の退任は、アマゾンで相次ぐ上級経営幹部の離脱の最新事例だ。
2022年は、在籍23年のベテランでリテール部門最高経営責任者(CEO)のデイブ・クラーク氏や、オバマ政権で大統領報道官を務めた経験を持つシニアバイスプレジデント(ポリシー&コミュニケーション担当)のジェイ・カーニーら複数の著名幹部が退社した。
創業者ジェフ・ベゾス氏の後任としてアンディ・ジャシー氏がCEOに就任して以降の累積で見ると、すでに数十人の経営幹部が同社を去っている。
ラトナム氏にコメントを求めたが、記事公開までに返答はなかった。
アマゾンの広報担当はInsiderの取材にメールで回答を寄せ、ジャシー氏がCEOに就任した2021年7月以降、バイスプレジデントの数と在籍期間はいずれも増加傾向にあると強調した。
「上級幹部の人材確保と定着について、当社は引き続き強みを発揮しており、その逆とする貴媒体の指摘は誤解を招くものです」