無印良品「トイレットペーパー長巻シングル」 「トイレットペーパー長巻ダブル」税込各150円 。
撮影:美里茉奈
ある日、無印良品で再生紙を利用したトイレットペーパーを見つけた。1ロールずつの販売で、一つ税込150円だ。
1ロール150円という価格は、正直なところ「高い」と感じた。しかしよく見ると、シングルで250メートル。ダブルで125メートルある。
一般的なトイレットペーパーは、シングルで50~60メートルほどなので、4~5倍の長さだ。
そこで試しに一つ買ってみたら、この「長さ」がいろいろなところにメリットをもたらしてくれることに気が付いた。
ひとり暮らし・在宅勤務だと1カ月に1ロールで済む
まずは写真左のシングルを使ってみることにした。
撮影:美里茉奈
私はひとり暮らしで、仕事のほとんどを自宅で行っている。家で過ごすことも多いので、当然トイレの使用回数も多い。
これまでは、トイレットペーパーを1週間に一度は交換していたように思う。しかし、シングルでもトイレットペーパーが250メートルもあると、なかなかなくならない。
仮に1回で1メートル使ったとして、250回分。1日に10回トイレに行っても25日間もつ。これが50メートルのトイレットペーパーなら、5日で切れる計算だ。
「トイレットペーパーが切れそうだな」に付随する「交換が面倒だな」というプチストレスも5分の1になった。
買い物・収納のストレスが激減した
左:シングル、右:ダブル。ぎゅっと圧縮されて巻かれている。芯がないタイプなので余計なゴミも出ない。
撮影:美里茉奈
これまで私は、トイレットペーパーをまとめ買いすることが多かった。10~12ロール入りの袋を持ち運びするのはかさばるし荷物になる。
だが、この商品は1ロールずつ買うことができてコンパクトなため、持って帰るのもラクだ。
さらに、トイレットペーパーの収納にスペースを費やすことがなくなり、トイレの収納もスッキリした。
防災用の備蓄にもピッタリ
1ロールの幅は10.7センチ。一般的なトイレットペーパー(右:11.4センチ)に比べるとやや幅が狭い。
撮影:美里茉奈
災害の際、簡易トイレの利用時やティッシュペーパー代わりなど何かと役立つトイレットペーパーは、防災備蓄品の中でも欠かせないアイテムだ。
私は防災備蓄品一式をバッグにまとめているが、トイレットペーパーはかさばるし、そのままバッグの中に入れると、他の備蓄品に引っかかるのが気になっていた。
このトイレットペーパーなら1ロールずつ包装されているので、備蓄品としてもピッタリだと思った。
肝心な拭き心地はいまひとつ……
左:無印良品(シングル)、中央:一般的なトイレットペーパー(シングル・パルプ100%)、右:無印良品(ダブル)。
撮影:美里茉奈
無印良品のトイレットペーパーは日本製の再生紙を利用していて、紙自体は薄く、ややゴワゴワとしている。
柔らかな拭き心地にこだわる人には、備蓄用以外にはあまり向かないかもしれない。ダブルでもその感触にあまり変わりはなかった。
物価高騰により相対的なコスパが上がっていた
パルプ100%のトイレットペーパー(右)との断面比較。
撮影:美里茉奈
その後ドラッグストアに行くと「シングル12ロール税込547円」のパルプ100%の商品があった(私が住んでいる沖縄は本土からの輸送代金がかかるものは物価が高い)。
見た目にも拭き心地が良さそうで、1ロールあたりに換算すると45.6円だった。
「やっぱりトイレットペーパーにして無印のものは高いのかな?」と思ったが、そのトイレットペーパーは1ロール55メートル。
そこで、1メートルあたりではどのくらいなのか計算してみると……
- 無印良品(1ロール ):税込150円÷250メートル=1メートルあたり0.6円
- ドラッグストアで見つけたトイレットペーパー(12ロール入り):税込547円÷660メートル=1メートルあたり約0.83円
無印良品のトイレットペーパーの方が、1メートルあたりで考えるとドラッグストアのものより安かったのである。
東京や大阪などの大都市圏や購入場所によってはまた違う結果になるかもしれないが、無印良品のトイレットペーパー=高い、とは言えず、むしろ生活に取り入れやすい品だということが分かった。
毎日使う生活必需品だからこその取り替えや購入、保管のストレスをなくしてくれるこのトイレットペーパー。さらに芯なし&100%再生紙でエコ。これから我が家の新しいスタンダードになりそうである。