近年、スマートフォンの大型化がとまらない。いまや6インチを超えるものが増え、7インチサイズに迫る大きさとなったモデルもある。
そんな状況のなか、ASUSが新たにリリースした「Zenfone 10」に注目したい。このモデルを端的に表すならば、プレミアム・ハイパワー・コンパクト。#MightyOnHand (手元にある強力なマシン)というコンセプトどおり、サイズからは想像できないほどのハイパフォーマンス・モデルだ。
ディスプレイの大きさは5.9インチで片手でも持ちやすく操作もできるサイズ感ながら、SNSもウェブのブラウジングも動画の撮影から編集にいたるまですべての操作がハイレスポンスで気持ちがいい。
日常的な使い勝手を考慮したスマートフォンであり、手にも感覚にも馴染みやすい1台。そんな「Zenfone 10」を、より詳しくチェックしていく。
快適に使えるハイエンドスマートフォン
「Zenfone 10」に搭載されているSoC(システムオンチップ)はSnapdragon 8 Gen 2。現在のスマートフォン用CPU/GPUの最高峰といえる存在だ。
このSoCがもたらすパワーがすごい。前述したように動画編集も快適そのもの。スマートフォンでは映像のフレームレートが下がることもあるZoomなどのビデオ会議も心地よい。高級ハイスペックなモバイルPCのような安心感がある。
なおSnapdragon 8 Gen 2は、ASUSのスマートフォンでは、グラフィック表現が極めて美しいゲームアプリも快適に遊べるゲーミングスマートフォンのROG Phone 7にも採用されている。すなわち「Zenfone 10」は、最新ゲーミングスマートフォンと同等のスペックを持ったモデルといえる。
積極的に動画を撮りたくなる強力な手ブレ補正
「Zenfone 10」はカメラ機能も大きな魅力となっている。アウトカメラは5000万画素の広角(メイン)と、1300万画素の超広角の2レンズ構成。
ディスプレイ側左上に備わるインカメラも3200万画素の高画質をほこる。
Zenfone 10のスクリーンショット
撮影解像度は8K 24fps、4K 60fpsの高解像動画のほか、フルHD 240fpsのスローモーション動画も選べる。SNSですぐにシェアするためだけではなく、後世まで残したいコンテンツも「Zenfone 10」なら撮っておける。
また6軸ハイブリッドジンバルスタビライザーによる手ブレ補正力が高い。この光学式手ブレ補正に加え、電子式手ブレ補正のアダプティブ EIS機能によって、ブレの状況によって適切な動画補正を行うことができる。
6軸ハイブリッドジンバルによる手ブレ補正/広角カメラで撮った映像は、本当に、大掛かりなスマートフォン用ジンバルを用いて撮影したかのように極めて安定感のあるものだ。
超広角カメラに切り替えると電子式手ブレ補正のみ適用されるが、もともと広角であればあるほど手ブレが目立ちにくくなるため、こちらもまた十分に使えると感じさせてくれる。
AIによる被写体や撮影シーンの認識力も高い。様々な光が入り交じる屋内であっても適切なホワイトバランスとなるように色味を自動調整してくれるし、一眼カメラのようなレンズのボケ効果も得られる。
輪郭を強調する傾向はあるが、これはスマートフォンで見るSNS写真で効いてくるセッティングといえる。
コンテンツ再生やブラウジングに効く洗練されたサイドボタン
「Zenfone 10」の大きな特徴となっているのが、右側面につくZenTouchボタンだ。これは電源ボタン/指紋センサー/タッチセンサーが一体となったコントローラで、様々なシーンに役立つ。
Zenfone 10のスクリーンショット
WEBブラウザの前/次ページの移動や、縦に長いWEBベージの先頭/最後への移動、ストリーミング動画の早送り/巻き戻しといった機能を割り当てることができる。
基本的には初期インストールされているアプリに対して使えるものだ。主要な操作を指のみで行えるようになるのがありがたい。一度慣れてしまうと便利すぎて、他のスマートフォンには移行できなくなる予感もある。
IP68の防水・防塵ボディ。最大30Wの急速充電、最大15Wのワイヤレス充電や、FeliCa(おサイフケータイ)にWi-Fi 6Eに対応。有線ヘッドセット(イヤホン)端子も備わっている。サイズだけではない。機能面においてもハンドリングしやすいスマートフォンに仕上がっている。
心地よさを伝えてくる手触りの良さ
個人的に、もっとも好感触だったのが外箱&ボディの装いだ。
再生紙を用いた外箱は優しげな手触り。背面に記された注意事項などはマットな風合いの大豆インクが使われており、エコフレンドリーな雰囲気を醸し出している。
提供:ASUS JAPAN
ボディカラーはミッドナイトブラック、スターリーブルー、エクリプスレッド、オーロラグリーン、コメットホワイトの5色。宇宙をイメージしたカラーのネーミングからは地球環境への意識が見てとれる。
サイズ感から想像できなかったほど凄いスマホ
改めて記したい。「Zenfone 10」はプレミアム・ハイパワー・コンパクトなスマートフォン。今までに紹介した数多の機能・性能を盛り込みながら、小さいポケットにもスッと入るし、片手で持っても操作できる扱いやすさも備えたモデルだ。
この唯一無二の魅力を持った「Zenfone 10」を称するには、#MightyOnHand のコンセプトワードをあえて「小さいけれど凄いやつ」と意訳したい。