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- アメリカで新たな変異株が広がる中、ニュージャージー州では老人介護施設が再び新型コロナウイルス感染症(COVID-19)との戦いに直面している。
- 州のデータによると、老人介護施設の約25%がここ1週間で急激に感染者が増加したと報告している。
- アメリカではCOVID-19による入院や死亡が全国的に増加している。
アメリカで新たな変異株が広がる中、ニュージャージー州では高齢者が再びCOVID-19の脅威にさらされている。
州の保健当局のデータによると、老人介護施設の約25%が先週、COVID-19の感染者が急激に増加したと報告している。
ニュージャージー州では158の施設がCOVID-19の感染急拡大に直面していて、入居者とスタッフ1861人の感染と15人の死亡が確認されたと最新データは示している。
9月1日には、バイデン政権が老人介護施設の慢性的な人員不足を解消するために新たな法律を定めると約束した。
その概況報告書によると、アメリカでは20万人以上の老人介護施設の入居者とスタッフがCOVID-19で死亡していて、これは国の総死亡者数の約5分の1を占めている。
アメリカではCOVID-19による入院や死亡が全国的に増加している。
アメリカ疾病予防管理センター(CDC)によると、オミクロン株の新たな派生型「EG.5」(通称エリス) が優勢となっていて、COVID-19の感染者の20%以上を占めている。
その症状は咳、息切れ、倦怠感など、これまでのものと似ているようだ。
CDCのデータによると、ここ数週間でCOVID-19による入院者数は19%、死者数は18%増えている。
感染拡大に苦労しているのは、老人介護施設だけではない。学校も同じだ。感染者数の急増を受け、ケンタッキー州の2つの学区、テキサス州の1つの学区が学校を閉鎖している。
アメリカ各地でCOVID-19が広がっているものの、CDCはマスク着用の義務化やワクチンプログラムの更新がすぐに必要とは考えておらず、CDCのマンディ・コーエン(Dr. Mandy Cohen)所長は8月、「EG.5」が政策の転換につながるとは考えていないと語った。
「ウイルスの変化を目の当たりにしていますが、依然として我々のワクチンや薬が効きやすく、検査でも検出されやすい状態が続いています」とコーエン所長は8月9日、バイデン政権の元顧問アンディ・スラビット(Andy Slavitt)氏のポッドキャスト『In the Bubble』のインタビューで話している。
「わたしたちが目にしているのは、これまで目にしてきたものの亜型と呼ぶべき小さな変化です」