大手VCの資金はアーリーステージの若い企業へ。グロース市場から離れる欧州スタートアップの資金調達事情

ElevenLabs

イレブンラボ(ElevenLabs)は、2023年VCから注目された企業の一つだ。

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生成AIをめぐる熱狂、バリュエーションの低下、グロース資金調達機会の不足。これらすべてが、ヨーロッパのアーリーステージのスタートアップ・シーンを景気後退の最悪の事態から切り離すのに役立っている。

クランチベース(Crunchbase)のデータによると、ヨーロッパのスタートアップ企業への資金提供は2023年上半期でほぼ60%減少し、230億ドル(約3兆3800億円、1ドル=147円換算)となった。

価格、品質、またはその両方に基づき投資するものがほとんどないため、トップクラスのテック系投資家は、とりわけ有望な新しいスタートアップを見つけるために、バリューチェーンの下の方へとシフトしてきている。その結果、プレシードやシードの資金調達額の減少は32%(38億ドル〔約5600億円〕)にとどまり、景気の悪影響からの回復力があるということが証明された。

通常、アーリーステージのスタートアップの資金調達額は、プレシードラウンドでの少額なものからシリーズAまで幅広く、ヨーロッパでは平均で約1420万ドル(約20億円)だ。グロースステージとは通常、より大規模なシリーズBとCラウンドを指し、2021年には調達額の平均は1億ドル(約147億円)を超えた。

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