「あっ……!」と思ったときには、もう遅い。カレー、麺つゆ、ミートソース……日常は服にシミがつく危険でいっぱいだ。
シミをキレイに落とすには、その場ですぐ対応するのが鉄則。しかし、面倒だったり出先で用具を持ち合わせていなかったりで後回しになってしまうこともしばしば……。
洗濯する頃には手洗いだけではキレイに落ちなくなっており、クリーニングで「シミ抜き」のオプション料金を払っていた。
老舗・木村石鹸が開発したシミ抜きキット
木村石鹸「re:koro(りころ) シミ抜きキット」税込3850円。
撮影:美里茉奈
「re:koro(りころ) シミ抜きキット」は、汚れに合わせた3種類のシミ抜き剤と専用ブラシ、シミ抜きの解説書のセットだ。
キットが入っているアルミ缶は一辺約13センチの正方形で、高さは3.5センチ。まるでクッキーなどのお菓子が入っていそうだ。
撮影:美里茉奈
このキットと水(場合によっては当て布など)があれば、基本的なシミ抜きができる。
A、B、Cの溶剤が入っていて、どれが何のシミ抜き用なのか分かりやすく表記されている。
撮影:美里茉奈
3種類の染み抜き剤は、それぞれ10ml。スポイト付きのボトルはまるで美容オイルのような外観で、思わず使ってみたくなるデザインなのが心憎い。
パーカーについた醤油のシミ抜きにチャレンジ
撮影:美里茉奈
最初は、醤油がついてしまったパーカーのシミ抜きをやってみた。
撮影:美里茉奈
使った溶剤は「食べこぼし汚れ」用のAタイプ。パーカーを軽く水で濡らし、汚れ部分にしみこむ程度に溶剤をスポイトで垂らす。
すると、垂らしている時点でシミが薄くなってきた。
さらに水につけてもみ洗いをしてすすぐと……。
撮影:美里茉奈
この通り!醤油のシミが消えた。
撮影:美里茉奈
まるでテレビショッピングのような展開に、我ながら驚いた。
左がBefore、右がAfter。
撮影:美里茉奈
Tシャツについたメイク汚れは?
次はこちら。ファンデーションと口紅がついてしまった白いTシャツだ。「メイク・油汚れ」用のBタイプを使用する。
撮影:美里茉奈
軽く濡らしてから汚れ部分にしみこむ程度に垂らす。
口紅がついてしまった部分は、指で馴染ませてから水でもみ洗いしてみた。
撮影:美里茉奈
解説書によると、ファンデーションの場合は「当て布」を使うと良いらしい。Tシャツを裏返して、汚れを当て布に移すようにブラシでたたいていく。
シミの周りから中心に向かってたたくのと、当て布を動かしながら常にきれいな部分に汚れを移していくのがコツだそう。
天然の豚毛でできた付属の専用ブラシは直径約2.5センチ。大きさと柔らかさがちょうど良い。
撮影:美里茉奈
水ですすいでみると……大部分は落ちたが、まだうっすらと首下辺りに汚れが残っている。
撮影:美里茉奈
こんな時は、もう一度同じ工程を繰り返すか、違うタイプの染み抜き剤を使ってみるのがポイントだそう。違うタイプの汚れが複合的に混ざっている場合があるからだ。
今回はもう一度同じ工程を繰り返して、汚れをスッキリ落とすことができた。
左がBefore、右がAfter。
撮影:美里茉奈
手軽にプロ仕様のシミ抜きができて、手にもやさしい
ネットで検索すると「○○のシミには△△!」といった情報がたくさん溢れている。しかし、そのために必要なものが手元にない場合も多い。
シミ抜き後は、できるだけ早めに通常の洗濯をすることが推奨されている。
撮影:美里茉奈
「re:koro(りころ) シミ抜きキット」の良いところは、食べこぼしはA、メイク・油汚れはB、血液の場合はCとあらかじめシミの種類によって溶剤が切り分けられているので、悩む必要がないことだ。
また、「シミ抜きに特化した溶剤」と聞くと、強い成分が入っていて手袋をしたりしないと手が荒れそうなイメージを持っていたが、今回、素手で直に触っても特に手がカサつくことはなかった。
3タイプのシミ抜き剤は、単品で使う以外にも、掛け合わせることでさらに複雑な汚れに対応できる。工夫次第では、自宅でクリーニング業者と同じようなシミ抜き作業ができるという。
撮影:美里茉奈
見た目も愛らしく、洗面所や洗濯スペースにはもちろん、オフィスなどに常備しておいても馴染むオシャレなシミ抜きキット。
シミの大きさにもよるが、一度に使う量は数滴なので、10~20回はシミ抜きできそうだ。
欲を言えば、残量が分かりやすいボトルならもっと良かったと思う。
今回使ってみたre:koro(りころ)は、“「ずっと着たい服」を大切にする”をコンセプトとしたお手入れシリーズで、この「シミ抜きキット」は第一弾だという。
まさか、服にシミが付くのが楽しみになる時が来るとは思いもよらなかった。次はどんなお手入れグッズが開発されるのか楽しみだ。