イスラエル考古学庁は、死海近くの洞窟で科学者たちが完全な状態で保存された4本の剣を発見したと発表した。
Israel Antiquities Authority
- 死海の洞窟で、保存状態が極めてよいローマ時代の剣が見つかった。
- イスラエル考古学庁は、4本の剣は1900年前にユダヤ反乱軍が使ったものとみている。
- 1人の調査員は、「今すぐ手に取って使えそうだ」と語った。
イスラエルの調査員たちは、死海の洞窟での調査中に珍しい発見をした。1900年前の戦いで使われたとみられる、完全な状態で保存されたローマ時代の4本の剣だ。
これらの剣は、ローマ軍の武器を保持したら捕まる危険性があったとみられる反体制派の反乱軍が隠した戦利品のようだと、この発掘に携わったユダヤ砂漠調査プロジェクトのディレクターの一人、エイタン・クライン(Eitan Klein)はプレスリリースで述べた。
イスラエル考古学庁の発表によると、このローマ時代の4本の剣は、砂漠の洞窟の中で1900年もの間、木と革の柄と鞘、鋼鉄の刃がほぼ完全に保存されていた。
Ilan Ben Zion / Associated Press
イスラエル考古学庁は9月6日、死海近くのユダヤ砂漠の立ち入ることが難しい小さな洞窟で、これらの剣が発見されたと発表した。
この調査を紹介する動画で、調査員は洞窟のわずかな隙間からこれらの剣を取り出したと語った。
「これは非常に珍しい発見だ」と、イスラエル考古学庁のユダヤ砂漠調査プロジェクトのエイタン・クライン博士は話した。
「このようなものはイスラエルでは見つかっていない」
その剣は木と革でできた柄、木の鞘、鉄の刃が特徴で、驚くことに人里離れた砂漠の洞窟で約2000年間も保存されていたという。
BBCの報道によると、イスラエル考古学庁のディレクター、エリ・エスクード(Eli Escusido)はこの剣について「現代に隠されたかのように鋭かった」と語った。
考古学者は、ローマ時代の重い槍も発見した。
考古学者によると、その剣はユダヤにいたローマ兵が使っていた武器だという。
科学者たちは、死海近くの人里離れた洞窟の小さな割れ目から、ローマ時代の剣を発見した。
Emil Aladjem, Israel Antiquities Authority
「エン・ゲディの北にある洞窟の深い割れ目に剣と槍を隠していたということは、これらの武器がローマ兵または戦場で戦利品として奪われ、再び使うためにユダヤ反乱軍が意図的に隠したものだと考えられる」とクラインは話している。
クラインは、これらの武器は132年から135年に起きたバル・コクバの反乱のときに隠された可能性があるが、どこで作られ、誰が所有し、いつ使われた可能性があるのか、さらなる調査を行うと付け加えた。
調査員は洞窟で6000年以上前の遺物も発見した。
Yoli Schwartz, Israel Antiquities Authority