日本で年間約13億個売れているマクドナルドのハンバーガー。
ふとした時に食べたくなるあの味はどのように作られているのか? 気になるマックの裏側をご紹介する。
店舗を完全再現した極秘スタジオ
撮影:高橋真紀
都内某所にあるマクドナルドの極秘研究所、その名も「スタジオM」。
レジのカウンターからキッチン、内装までマクドナルドの店舗が完全再現されている。普段は、CM撮影や新メニュー開発、研修などに使われているそうだ。
今回は特別にお邪魔して、バックヤードのキッチンや調理など普段は見られないマクドナルドの裏側を見せてもらった。
作業は細かくマニュアル化
撮影:高橋真紀
キッチンには、ステンレスの什器や機械がたくさん並んでいる。各店舗によって広さなどは異なるが、フライヤーやグリルの位置などはほぼ同じように配置されているそう。
チーズバーガーを作っている様子。
撮影:高橋真紀
実際にチーズバーガー作りを体験。作る工程に沿って、ソースやトッピング、包み紙などが並んでいるから、一度教わっただけでも簡単に作ることができる。誰が作っても、お馴染みのあの味が提供できるという訳だ。
撮影:高橋真紀
S、M、Lサイズの量が一目で分かる秤。ポテトの塩は1回分が出るようになっている。
撮影:高橋真紀
日本国内にあるマクドナルド約2900店舗では、約19万人のクルーが働いている。役割を分けて細かくマニュアル化することで、味わいを一定に保つだけでなく、仕事の教えやすさや働きやすさにもつながっているようだ。
2022年大会「ポテトパーソン部門」のチャンピオンである奥聖菜さん。
撮影:高橋真紀
また日本マクドナルドでは、1977年から「AJCC(オール・ジャパン・クルー・コンテスト)」という技能コンテストを開催。毎年、全国のアルバイトクルーの中から各ポジションの日本一が選ばれる。
ポテトは7分、パティは15分以内に提供
撮影:高橋真紀
なるべく早くできたてをお届けするために、フライドポテトやパティはあらかじめ調理し、ストックされている。ポテトは揚げ始めてから7分、パティは焼いてから15分以内のものが提供される。
それ以上の時間を過ぎたポテトやパティは廃棄されてしまうようだ。揚げたてを食べたいという気持ちはあるけれど、そのために捨てられてしまう食べ物があることも事実だ。
また、廃油などのリサイクルは自治体によってもルールが異なるそう。自治体と手を組んでリサイクルできている店舗もある一方で、なかなかリサイクルが進まない地域もあるようだ。今後の課題として取り組んでいくとのことだった。
撮影:高橋真紀
以前は早く提供するためにバーガーなど作り置きしていたが、2004年より全店舗にてオーダーが入ってから作り始める「メイドフォーユー」というシステムに切り替えた。
システム導入後の2001年から2005年の比較では、完成品の廃棄は51.5パーセントも削減できたと言う。オーダーが入ってから作り始めるので、アレルギーへの対応や、ピクルス抜きなどのカスタマイズにも応えやすくなった。