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- 自由な時間を犠牲にして仕事を優先することに賛成か、人々に尋ねた調査がある。
- 2009年の調査では、ミレニアル世代の41%が「賛成」と回答し、仕事に対する熱意ではベビーブーム世代をも上回った。
- 13年後の最新調査では、ワーク・ライフ・バランスを最も重視する世代はミレニアル世代で、Z世代すらも上回った。
ミレニアル世代がキャリアをスタートさせた時、彼らはベビーブーム世代以上に一生懸命働くことを重視していた。ところが今では、この世代こそがより健康的なワーク・ライフ・バランスを最も重視する世代になっていることが最新調査で分かった。
イギリスのキングス・カレッジ・ロンドンのポリシー・インスティテュートの研究者らがその結果を公表した調査『World Values Survey』は、約3000人のイギリス人の成人を対象に行われた。
その中には、ワーク・ライフ・バランスに対するそれぞれの世代の考えを調べる項目もあって、「たとえ余暇が少なくなっても、常に仕事を優先すべきだ」という文章をどう感じるか尋ねている。
2009年の調査では、ミレニアル世代の41%がこれに「賛成」または「強く賛成」と回答した。ベビーブーム世代で同じように回答したのは29%で、ミレニアル世代を上回ったのは1945年以前に生まれた世代だけだった。
この調査ではミレニアル世代を「1980年から1995年の間に生まれた人々」と定義しているため、彼らの多くはこの頃に初めて労働力に影響を与え始めたことになる。
ところがその後、状況は大きく変わった。
2022年の調査では「常に仕事を優先すべき」と答えたミレニアル世代はたった14%で、ワーク・ライフ・バランスを最も重視する世代になった。これに続いたのがX世代で16%、最も若いZ世代は約19%だった。
「このデータから読み取れるのは、意識に大きな変化があったというより、ワーク・ライフ・バランスを正しく保つことにより重点を置くという着実な流れだ。生産性の面で、必ずしも悪いことではない」とキングス・カレッジ・ロンドン、ポリシー・インスティテュートの責任者ボビー・ダフィー(Bobby Duffy)教授は話している。