Lyftの共同創設者兼CEO John Zimmer氏。
Mike Blake/Reuters
The Informationが入手したデータによると、LyftはUberとのシェア争いで2016年に6億ドル(約671億円)の損失を計上した。
信じがたいほどの額に見えるが、実はLyftには追い風が吹いている。評価額55億ドルのスタートアップであるLyftは2016年に7億ドルの売上を計上していたのだ。
2015年と比較すると、これは著しい改善と言える。2015年、Lyftは2億ドルの売上に対し、3.6億ドルの営業赤字を計上した(2016年8月に同社の財務関係者がThe Wall Street Journalに語っている。The Informationは実際には4億1200万ドル近い赤字であると推定している)。
2014年には、3160万ドルの売上に対し、1億9940万ドルの営業赤字を計上。その赤字幅は2015年よりも大きい。これに対し、Uberは8億ドル以上を2016年第3四半期だけで失っている。同社は2016年上期の損失額を合計12億7千万ドルと公表しているが、The Informationは「通年で28億ドルに上るのでは」と推定している。
LyftとUberは現在でも熾烈なシェア争いを繰り広げている。乗客や契約ドライバーに割引や追加ボーナスを提供するなど、ここ数年、両社にとって財務的には非常に厳しい年が続いた。Lyftは「2016年度はUberとのシェア争いに6億ドル以上は費やさない」と投資家に約束していたわけで、実際、その約束は果たされたと言える。
なお、Lyftは米Business Insiderに対して「財務状況は公表できないが、これからさらにうまくいくと確信している」とコメントした。
[原文: Lyft lost $600 million last year, but it's making progress in its ride-hailing war with Uber]
(翻訳:Satoru Sasozaki)