9月8日、テスラモーターズジャパンは9月1日に発表した新型モデル3の実車を国内で初公開した。
撮影:Business Insider Japan
9月1日にグローバル発表したテスラのEV(電気自動車)新型「Model 3」。ラインナップのなかで最も手軽な価格帯の1つで、国内でも見かけることの増えた売れ筋機種のマイナーチェンジとあって注目を集めている。
国内価格は、もっとも安価なRWD(後輪駆動)モデルが税込561万3000円、より長距離を走行できパワフルなロングレンジAWDモデルが651万9000円。
9月8日、都内で国内メディア向けに初の実機展示を公開した。
国内価格561万3000円から。初の大型マイナーチェンジ
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モデル3は2019年9月に国内納車が始まった。テスラ車のなかでも普及価格帯の価格設定だったことから、人気となった車種の1つだ。テスラ車は、生産期間を通じてハードウェア・ソフトウェア両面で細かなアップデートを繰り返して車両の完成度を上げていく開発スタイルを取っているが、そのなかでも外観の変更(フェイスリフト)に及ぶ大型のアップデートはモデル3としては今回が初。
一目で「テスラ」だと分かる個性的なヘッドランプまわりのデザインを一新したことで、実車を前から見ると、まるで別の車両のような印象を受ける。
新型モデル3。ヘッドライトが細くなり、バンパー前方の形状も大きく変わっている。
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旧型になった「モデル3」。大きなヘッドライトと、曲線主体で構成されたバンパーが特徴。
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外観を刷新し、一部内装の変更や、サスペンションを柔らかくチューニングするなどさまざまな改良があるが、あくまでもマイナーチェンジだ。そのため、全長・全幅・全高などのサイズは基本的に前モデルと同水準だとテスラ関係者は説明している。
展示車両には19インチホイールを装着していた。
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従来はトランク部分にテスラのロゴマークがワンポイントで入るデザインだったが、新型モデル3では文字のロゴに変わった。展示車両は上位モデルのロングレンジであることが、トランク右下の「DUAL MOTOR」の文字でわかる。
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新型で大きく変わった部分の1つがハンドル。ウィンカーレバーなどのレバー類が一切なくなり、ウィンカー操作は左のダイヤルボタンの脇にあるボタンのタッチ操作で指示器を出す。ハンドルのデザイン自体もまったく新しくなっている。
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運転席まわりにボタン類や計器類がほぼないことが「モデル3」やSUVタイプの兄弟車「モデルY」の特徴。
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助手席側。従来は、質感の向上を狙ってウッド調パネルなどがアクセントとして装着されていたダッシュボード部分は、新型ではファブリック素材に変わっている。
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後席にはディスプレイも
後席の様子。
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後席についても細かなアップデートが随所にある。特にエンターテイメントの向上として、後席にもディスプレイがついたのは大きな改良ポイントの1つだ。
後席に新たに追加されたタッチディスプレイ。エアコン類の操作のほか、YouTubeやネットフリックスといった車内エンタメの操作もできる。
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後席の3列シートの中央席の前に、ディスプレイがついた。前方のディスプレイとは独立して操作(表示)ができるようだ。また、下部は上記の図のようにえぐれた構造になっていて、中央席に座ってもつま先が当たりづらくなっている。
非常に細かい変更としては、運転席・助手席背面のポケットが、このようにゴムバンドで大きく開くような設計に変わっている。実用性向上の見直しと言える。
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テスラ広報によると、今回の実車展示はメディア向け公開のために当日限りで用意したもので、イベント終了後に車両は移動してしまうという。
実際、まだナンバーも付いていない状態のため、当日の試乗体験はなかった。
国内納車は12月ごろからになる見通しで、日本の主要都市に数店舗あるテスラショールームでの一般展示はまだ少し先になる。
トランク部分。基本設計が変わっていないため。開口部の大きさも従来と似たサイズに見える。
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ブレーキランプのデザインは、今回からコの字型に変更。近くでみると複雑な形状になっていることがわかる。
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エンジンを持たないEVならではの特徴であるフロントトランク。前後のトランクを合わせると、4ドアセダンとしてはかなりの収納力になる。仕様上の最大貨物容量は682L(フロントトランク88L)。
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