シェリー・ルオはスタンフォード大学の学生で、12万人のTikTokフォロワーを持つクリエイター。
Akshay Shah
シェリー・ルオ(Cherie Luo)にとって、コンテンツ制作は常に情熱的なプロジェクトだ。
28歳の彼女は、リンクトイン(LinkedIn)でプロダクトマネージャーとして働いていた2020年にTikTokにショート動画を投稿し始めた。以来、彼女はTikTokで約12万人、Instagramで約6万7000人のフォロワーを獲得し、IT業界に就職するためのヒントを語ったり、自身の生活やキャリアを垣間見せるコンテンツを発信したりしている。
現在、ルオはスタンフォード大学のMBA取得を目指しており、日本でインターンシップをしながら、ポッドキャストとニュースレターを配信している。また、TikTokやInstagramのリール、YouTubeのショートムービーに加えて、YouTubeで長編動画の公開も始めた。
過去3年、ルオがコンテンツ発信で目指してきたことは、収入を得ることよりも、他の人をサポートし、ソーシャルメディアでビジネスを構築する秘訣を学ぶことだった。ブランドとのパートナーシップは、2022年は10件ほど、2023年は1件だけだと彼女はInsiderの取材で明かした。
「取り組みを軌道に乗せるために、私はすべての行動とプロセスの各パートを実行できるタイプのクリエイターでありたい。
すべてをやっているという意味では、スタートアップや起業家のやり方にとても似ていると感じています。私自身がメイクアップアーティストであり、照明のスペシャリストであり、エンジニアであり、ビデオ編集者であり、ビジネスアナリストです」
ルオは、2024年にビジネススクールを卒業した後、コンテンツを戦略的に成長させ、今よりもマネタイズすることを計画している。
コンテンツの管理に使っているスプレッドシート
ルオがコンスタントにコンテンツを投稿できている理由のひとつは、彼女のコンテンツが仕事や生活を記録したものであり、日常のタスクを撮影して記録できるからだ。だがそれでも、すべてのプラットフォームで一貫性を保つことは難しいと彼女は述べた。
プロセスを円滑に進めるために、ルオはスプレッドシートを使ってコンテンツのスケジュールを記録している。
「私は整理整頓がとても好きな人間で、プロダクトマネージャーとしてのバックグラウンドがあるため、スプレッドシートを使うことには慣れています。
自分のスケジュールを正確に把握し、適切な投稿のペースを考えました。すべては『何日にコンテンツを出し、公開するか』から始まります」
ポッドキャストの公開は日曜日、YouTubeの長編Vlogは水曜日と決めている。そこから逆算して、公開期限を守るために行うべきさまざまなタスクをスケジュールに落とし込む。
ルオがタスク管理に使っているスプレッドシート。
Cherie Luo
ルオは、投稿するプラットフォームごとに違う色をつけ、それぞれの投稿のステータスや公開済みかどうかも把握できるようにしている。彼女は毎日、進捗状況をチェックしている。
「先週何をしたか、今週何を予定しているかがわかるので、モチベーションが上がります。いちばんコンスタントに投稿しているプラットフォームはどれか、どのようなトピックを取り上げているかが一目瞭然です」
スプレッドシートはまた、それぞれのコンテンツにどれだけの労力が必要か、目標を達成できているかも明確にしてくれる。フォロワーをサポートするために、彼女はスプレッドシートのテンプレートを無料でダウンロードできるようにしている。
時間管理のためのツール
ルオの戦略の重要な部分は、長編コンテンツから一部を切り取り、他のプラットフォームでショート動画として再利用することでコンテンツを最大化すること。その一例が、スプレッドシートで彼女が「ポッドキャスト・プロモ(podcast promo)」と呼んでいるものだ。
このプロセスをスピードアップするために、彼女は時々、AIツール「Opus Clip」を使う。
「自分が発信するコンテンツのクオリティについては、非常に高いハードルを設けています。だからOpus Clipを試してみて、投稿したいと思えるものができるかどうかを見てみます。そうでなければ、自分で編集します」
彼女はまた、ポッドキャストを編集したり、リンクトインの投稿やニュースレターのための記事のアイデアを得るために、AIを使った編集ツールで、文字起こしも可能な「Descript」を使っている。
「アイデアが浮かんだとき、書き留めるよりも説明する方がずっと簡単。だから、スマートフォンで動画を撮影し、Descriptでテキストに書き起こします。ChatGPTで要約することもあります」
異なるプラットフォームでのスケジュールを管理することは、公開の一貫性を維持することに役立っている。特に彼女が日本でインターンシップを行ったり、日本を旅行をしている間は、毎日、積極的にコンテンツを投稿する時間がないかもしれないから、とルオは語った。