Instagramは「親しい友達」機能のテスト運用を始めた。
Jaap Arriens/NurPhoto via Getty Images
もっと自由に(そしてプライベートに)親しい友人や家族とコンテンツをシェアしようと作った複数のInstagramアカウント。それらを行ったり来たりするのに、あなたはうんざりしていないだろうか?
私もそうだ。
そして、Instagram自体もそのことに気づいているようだ。メタ(Meta)傘下の同プラットフォームは、ユーザーが自分のフィードのコンテンツを 「親しい友達」のオーディエンスだけに投稿できる機能のテストを始めた。
Insiderの取材に対し、メタの広報担当者は「人々がフィードの投稿を親しい友人だけに共有する機能を一部の国でテストしています」と回答し、次のように続けたた。
「当社では常に、このコミュニティが自らを表現し、Instagram上でつながるための新しい方法を模索しています」
この機能は以前、イタリアのモバイル開発者アレッサンドロ・パルッチ(Alessandro Paluzzi)がInstagramのコードをリバースエンジニアリングで解明後、開発中であると噂になった。9月には、インフルエンサーマーケティングの専門家でUCLAエクステンションの講師であるリア・ハーバーマン(Lia Haberman)がこの新機能について投稿すると、イギリス内で表示された同機能のスクリーンショットがソーシャルメディアで話題になった。
「Instagramに『親しい友達』向けのフィード投稿が登場。イギリスの投稿で見つけた。
『親しい友達』のフィードを作るのは、ストーリーやDMから人々を引き離す狙いなのだろう」
h/t @jordLS
Instagramに投稿するユーザーを増やす鍵は、同アプリでプライベートな体験をもっと増やしてもらうことなのかもしれない。
2023年7月、Instagramの責任者であるアダム・モッセーリは、10代の若者を中心とするユーザーたちによるフィード投稿が減少したと、ポッドキャスト「20VC 」の中で明かした。
「10代の若者のInstagramでの時間の過ごし方を見ると、この層はフィードよりもストーリー、ストーリーよりもDMのほうに多くの時間を使っています」(モッセーリ)
ユーザーがInstagramのフィードでコンテンツをシェアしなくなればなるほど、友人たちと内輪ネタを共有し合ったり交流したりするのに競合アプリを使う可能性が高まる。
とはいえ、セミプライベートなシェアやDMを利用しようとしているのはInstagramだけではない。ソーシャルとメッセージ機能での新しい求人情報の存在を指摘したアクシオス(Axios)の最近レポートによると、TikTokもプライベートなソーシャルネットワーキングの形を提供しようとしているようだ。
Instagramが「親しい友達」機能を拡大しようとしているのは、同社がユーザーの求めるものを考える上で、大きな変化につながるかもしれない。
メタはInstagramを含む同社のアプリ全体で広告なしの体験を提供するため、欧州圏のユーザーに課金する計画を考えていると、ニューヨーク・タイムズは9月初めに報じている。お金を払ってこのサブスクリプション・プラン、それにメタの青い認証チェックマークを利用すれば、Instagramで広告が表示されないよりプライベートな体験ができるようになる、というのはいかにもありそうなシナリオだ。