撮影:苫米地 結子
一日の始まりにはコーヒーが欠かせない。
飲むだけで気持ちがシャキッとし、仕事が捗るので助かっている。
以前、本連載でコーヒーをクリアな味わいに仕上げるペーパーフィルターを紹介したが、一緒に愛用しているアイテムがある。
丸みのあるフォルム
空間鋳造「鉄瓶egg 大」税込3万800円
撮影:苫米地 結子
モダンなデザインが特徴の南部鉄器「egg」だ。
なだらかな表面の風合いと、丸みのあるフォルムに惚れ込み、思わず購入した。
サイズは中と大の2種類。私は、約4人分(約720ミリリットル)のお湯を沸かすことができる大サイズを購入した。
水道水が驚きのおいしさに
撮影:苫米地 結子
この鉄瓶でお湯を沸かすと、とろんとしたまろみのある白湯を作ることができる。
例え水道水で沸かしても、特有のカルキ臭が抜けて飲みやすいのだ。
重さは1.3キログラム。ランドセルに匹敵する重さだが、使い続けていくうちに慣れてしまった
撮影:苫米地 結子
以前はミネラルウォーターを使ってホーロー製のヤカンでコーヒーを淹れていたが、水道水で事足りるようになった。
撮影:苫米地 結子
水道水を使っても、豆の香りが直に感じられる香り高いコーヒーに仕上がるのはありがたい。
むしろ、ヤカンとミネラルウォーターで淹れていた時よりも、コーヒーの味わいがグレードアップしたように思う。
使えば使うほどおいしくなる
撮影:苫米地 結子
鉄瓶の最大の魅力は、使えば使うほどおいしい水になっていくことだと思う。
内側をよく見ると、虹色の膜が張っている。
これは「湯あか」と言って、水分中のカルシウムが膜を張ってできたものだと言われている。
湯あかを育てていくことで、お湯をさらにおいしくし、サビを防止することにもつながるそうだ。
大切に使えば一生モノ
椿油はドラッグストアのヘアケア用品コーナーに置いているものを使っている
撮影:苫米地 結子
日々のお手入れといえば、鉄瓶が熱いうちに中のお湯を捨て、蓋を開けておくだけ。
たまに椿油を染み込ませた布で撫でてあげると、簡単にサビを防止でき、ツヤも取り戻せる。
鉄製品は再生できる素材。仮に錆びてしまったとしても、溶かして新しい製品に生まれ変わることができる
撮影:苫米地 結子
お手入れを怠らず、大切に使えば一生物になり得ると思う。
時が経つたびにコーヒーの味わいも深まっていくと思うと、これからが楽しみである。