過去25年分5000件のIPO分析でゴールドマン・サックスが見つけた、成功する新規株式公開の2つの要素

IPO市場は明らかに弱気。だがこの先のIPOは強気の復活を意味するかもしれない。

IPO市場は明らかに弱気。だがこの先のIPOは強気の復活を意味するかもしれない。

ATU Images/Getty Images

IPO(新規株式公開)市場は新型コロナウイルス感染拡大後、大いに盛り上がった。市場は投資先を求める資本で溢れ、投資家のセンチメント(心理)は高揚し、新規上場を目指す企業が次々と現れた。ゴールドマン・サックスによると、2020年〜2021年にかけて400件以上のIPOが行われ、SPAC上場(特別目的買収会社との合併による上場)も810件あった。

だがその後、金利上昇によって資金は干上がり、センチメントは低下し、SPACは勢いを失った。ゴールドマン・サックスのデータを見ると、過去21カ月でIPOはわずか32件のみだ。

2500万ドル以上を調達したIPOの件数(SPACは除く)

2500万ドル以上を調達したIPOの件数(SPACは除く)。

Goldman Sachs

しかし今、ようやく長く厳しい冬を抜け、IPO市場は雪解けを迎えている。同行チーフ・インベストメント・オフィサー(CIO)のデビッド・コスティン(David Kostin)氏はクライアント向け文書に、IPOを成功に導くマクロ経済環境が復活し始めたと記し、先日のアーム(Arm)とインスタカート(Instacart)のIPO成功に、多くのIPOが続くだろうと指摘した。

ゴールドマン・サックス IPO発行バロメーター

ゴールドマン・サックス IPO発行バロメーター

Goldman Sachs

だが、数が良い結果につながるとは限らない。投資家は、上場初日の株価からそれほど上昇しない過大評価されたIPOと、質の高い投資を区別することに関して、これまで以上に賢くなる必要がある。

取引初日に上昇するIPOを見抜く方法

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