連邦取引委員会のリナ・カーン委員長。
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- アメリカ政府がアマゾンを提訴したことで、同社の株価は9月26日に3%以上下落した。
- アメリカ連邦取引委員会(FTC)は、反競争的なビジネス慣行を理由にアマゾンを提訴した。
- 「アマゾンは独占力を維持するために、一連の反競争的で不公正な戦略を使っている」とFTCは述べている。
アメリカ連邦取引委員会(FTC)がアマゾンを反競争的商慣行で提訴すると発表したことで、アマゾンの株価は2023年9月26日(現地時間)に3%以上下落した。
アメリカ東部時間の午後1時過ぎ、アマゾン株は約3.28%安の126.98ドルで取引された。
反トラスト法違反訴訟の噂は、トランプ政権時代から数年間渦巻いていたもので、バイデン政権が特にビッグテックの野放図な企業権力の行使とみなすものに対して行動を起こしている中で出てきたものだ。FTCの動きは17州の検事総長の支持を受けている。
FTCは声明で、アマゾンは「独占力を維持するために、一連の反競争的で不公正な戦略を連動して用いる独占企業だ」と述べた。
オンライン小売の巨人が法律に違反するのは、単にその規模が大きいからではなく、既存の競争相手の成長を妨げ、新たな競争相手の出現を妨げる特定の「排除的行為」のためであると規制当局は述べている。アマゾンの行為はライバルの値下げを妨げ、販売者に過大な料金を請求し、イノベーションを阻害しているとFTCは付け加えた。
FTCのリナ・カーン(Lina Khan)委員長は、アマゾンは支配力を維持するために「懲罰的で強制的な」戦術を使用していると述べた。
「この訴えは、アマゾンが現在、その独占的な権力を悪用して、同社のプラットフォームで買い物をする何千万ものアメリカの家庭や、アマゾンに依存している何十万もの企業のために価格を引き上げ、サービスを低下させる一方で、いかに自分たちを富ませようとしているかを指摘する詳細な申し立てを示している」とカーン委員長は述べた。
「この訴訟は、アマゾンの独占的行為に対する責任を追及し、失われた自由で公正な競争の約束を回復することを求めるものだ」
アマゾンのグローバル公共政策担当シニアバイスプレジデント兼法律顧問であるデビッド・ザポルスキー(David Zapolsky)は、FTCの申し立ては事実によって立証されていないと述べた。
「もし、FTCの思い通りになれば、選べる商品が減り、価格は上がり、消費者への配送は遅くなり、中小企業にとっては選択肢が減ることになる。これは反トラスト法の目的とは逆のことだ」とザポルスキーは述べた。
「今日、FTCが起こした訴訟は事実と法律に照らして間違っており、我々は法廷でそれを主張する」