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セールスフォース(Salesforce)の最高信頼責任者であるビクラモ・ラオ(Vikram Rao)氏が、就任から18カ月足らずで辞任する。Insiderが確認したセールスフォースの社内メモで分かった。
セールスフォースのスリニバス・タラプラガダ(Srinivas Tallapragada)社長が、テクノロジー、プロダクト、マーケティング部門の従業員向けSlackチャンネルに投稿した内容によると、ラオ氏は「新たな機会」のために10月15日をもって辞任すると説明したという。
2017年にセールスフォースに入社したラオ氏は、長期休暇から戻ったばかりだ。2022年6月に最高信頼責任者に就任したラオ氏は、Insiderが確認した2023年初頭のSlackメッセージの中では、6月3日から9月5日まで休暇を取得すると書いていた。
セールスフォースの広報担当者は発表後の声明で、次のように述べている。
「私たちは、ラオが在任期間中、セールスフォースとセキュリティ業界全体に多大な貢献をしてくれたことに感謝しています。ラオの今後のますますのご活躍をお祈りしています」
セールスフォースにおける「最高信頼責任者」は、他の企業で言うところの「最高情報セキュリティ責任者」に相当する。
同社が最高信頼責任者としてラオ氏を採用したとき、セールスフォースはこの役割は重要であり、ラオ氏は「脅威がエスカレートする状況に顧客が対処し、セキュリティのベストプラクティスを展開し、あらゆる組織がデジタル経済におけるイノベーションの重要なイネーブラーとして『信頼』を活用できるよう支援する」ことになると述べている。
社内メモによれば、後任が決まるまでは、同社のCTO(最高技術責任者)で共同創業者のパーカー・ハリス(Parker Harris)氏がラオの業務を引き継ぐことになるという。ハリス氏はラオ氏のサバティカル休暇中に彼の職務を引き継いでいた。それまでラオ氏のチームはタラプラガダ氏の配下となる。
このチームには、セキュリティ保証担当上級副社長のニール・ストーリー(Neil Storey)氏、インサイダートラスト上級副社長のケリー・マクラッケン(Kelly McCrackem)氏、トラストガバナンス・リスク・コンプライアンス担当上級副社長のローラ・サウカ(Laura Sawka)氏、政府クラウドエンジニアリングおよび運用担当上級副社長のジム・ワイズ(Jim Weise)氏も所属している。
セールスフォースでは、2022年11月にサイバーセキュリティ担当の執行副社長マーク・カーター(Mark Carter)氏が、2023年2月にはセキュリティ担当最高技術責任者のターヘル・エルガマル(Taher Elgamal)氏が退任している。ラオ氏は、過去1年間にセールスフォースを退任した少なくとも3人目の、そしておそらく最も注目を集めたサイバーセキュリティ幹部となる。
Insiderはラオ氏にコメントを求めたが、まだ回答は得られていない。