Z世代に燃え尽きと同じくらい有害な「退屈症候群」が広がっている

日本のオフィスで働く人々。

日本のオフィスで働く人々。

Getty Images

  • 「ボア・アウト」(退屈症候群)とは、職場での「刺激」が少ないために陥る状態で、ハッシュタグがTikTokで共感を集めている。
  • Z世代は、仕事に退屈していることや、期待と違う職業生活について発信している。
  • ボア・アウトは、燃え尽き症候群と「同じくらい深刻な」問題であり、「静かな退職」にもつながり得る、と専門家は警告する。

職場に入って日が浅いZ世代は、上司とどう関わるかから「静かな退職(quiet quitting)」まで、職場で出会うさまざまな体験をソーシャルメディアで共有しているが、一部には、仕事が退屈だと訴える声もある。

TikTokで4億7000万回以上視聴されているハッシュタグ「#boredatwork(仕事が退屈)」では、若者たちが、職業生活が期待と違っていたという認識を共有している。あるユーザーは、椅子に座ってクルクル回る自身の動画を投稿し、その中でこう語っている。

「初めて会社勤めをして、予想以上のスピードで成長してしまうと、1日の半分はいつも何もすることがない。退屈だ」

病院で部門秘書として働いているという別のユーザーは、制服姿で仕事中に所在なさげに貧乏ゆすりをする自身の動画を投稿し、こんなテキストを添えている。

「何もしないで座っているだけで、本当に時給20ドル(約2980円)貰えるわけ?」

このような感覚は、Z世代には新鮮なのかもしれない。しかし、仕事中に退屈を覚えることは、古くからある現象だ。職場の専門家たちが「ボア・アウト(退屈症候群)」と呼ぶこの現象は、バーンアウト(燃え尽き症候群)と同じくらい悪影響を及ぼす可能性がある。

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