ウェブマーケティング代理店ユニマーケタCEOのエイドリアン・ブランビラ
Adrian Brambila
現在32歳のエイドリアン・ブランビラ(Adrian Brambila)は、29歳の時に初めて自力でミリオネア(資産約1億円)を達成した。しかし、高給取りのキャリアをずっと歩んできた訳ではない。むしろその逆だ。
21歳のときには投資・退職後資金の運用会社プルデンシャルで顧客サービスのオペレーターをしており、年収は2万7000ドル(約310万円、1ドル=115円換算)ほどだった。
お金の心配をせずに引退する顧客を目にしたブランビラは、熱心に節約したお金を投資に回し、少しずつ増やしてきた。やがて収入そのものを増やす方法についても考えるようになった。
しかし、限られた収入と余裕のない家計を考えれば、初期投資が必要になる方法では無理だということは分かっていた。そこでブランビラは、インターネットでお金を稼ぐ方法を模索することにした。
最初はうまくいかないことが続き、数千ドル(数十万円)を稼ぐまでに1年以上もかかったというが、ひとたびコツをつかむと毎年トントン拍子に収入が増えていった。試行錯誤の数年を経て起業したブランビラの会社の年商は、2021年には170万ドル(約1億9550万円)となっている。
そこでブランビラが実践してきた、元手がなくても在宅で稼げる4つのオンライン副業を明かしてもらった。
1. クラウドソーシングを活用する
オンラインでフリーランスの仕事ができるクラウドソーシングは、最初こそ自動的に仕事が入ってくる、という状態にはならないが、やがてフルタイムの仕事を辞められるくらいになる可能性がある、とブランビラは言う。
クラウドソーシングならあらゆる種類の仕事が見つかるが、本業の仕事を辞められるくらいの顧客を獲得するまでには時間がかかることもある、とブランビラは付け加える。スタートは小さな仕事や希望以下の時給でも我慢して、そこから上を目指していくのがおすすめだと言う。
すぐに仕事を始めるためのプラットフォームは星の数ほど見つかるが、ブランビラが薦めるのはUpwork(アップワーク)だ。プロフィールを作成して自分のスキルを書き込んでおき、誰かが連絡してくるのを待つか、自分の希望する仕事に応募するしくみだ。
クライアントがいくつかできたら、契約を取り交わしたり、長期の仕事を請け負ったりすることもできる。
ブランビラが副業を始めた方法の一つがこれだった。彼は10年にわたって長期契約を継続し、さらに新規顧客を開拓してきた。やがてユニマーケタ(Unimarketa)というマーケティング代理店を設立し、社員を20名雇うようになる。
2. アフィリエイト・マーケティングをする
2つめの方法は、アフィリエイト・マーケティングだ。誰かがある商品を自分のリンク経由で購入した場合に報酬を受け取るもので、ブログ記事の投稿、または顧客を特定の商品やサービスのリンク先に飛ばす広告を作成するといったやり方だ。
アフィリエイトはブランビラの大きな収入源になっているが、それはひとえに80万ドル(9200万円)もの大金を投じてリンク付きの広告をプロモーションしてきたからだ。SNS投稿やブログなど、「7年前に作った広告で今も収入を得ています」とブランビラは言う。
ブランビラによれば、アフィリエイトの一番のデメリットは軌道に乗るまで時間がかかることだ。何時間も費やしてある商品に関するコンテンツを作成したのに、蓋を開けてみれば誰も買いたがらない商品だった、というリスクもある。
いくつもの商品にチャレンジしないと、どれがうまくいくかは分からないものだ。「最初からホームランを打てる人はいませんからね」とブランビラは言う。
3. コンテンツ・クリエイターになる
TikTokやYouTubeなどでコンテンツ・クリエイターになるのが3つめの方法だ。
ブランビラの場合、YouTubeはチャンネル登録者数14万人、TikTokは80万人以上のフォロワーがおり、小さい事業をオンラインで拡大していく方法をシェアしている。
クリエイターとして収入を得るには主に2つの方法がある。1つめは視聴数を稼ぐことだ。報酬は再生数1000回ごとに支払われるのだが、ブランビラの場合、YouTubeは1000回再生ごとに40ドル、TikTokは1000回あたり1ドルの報酬だという。
この副業のデメリットは、自分が表に出なければならない点だ。表に出るのが好きな人ばかりではないし、誹謗中傷や荒らしに遭うリスクもある。
もう一つのやり方は、ブランドと提携して商品レビューをすることでスポンサード収益を得る方法だ。ブランビラの場合は、アリババで展開するブランドのプロモーションをすることで報酬を受け取っていた。
4. オンライン講座を制作する
4つめは、オンライン講座を制作して公開することだ。ブランビラによれば、最初の作業が終われば、これが一番手をかけずに継続的な収入を得られる。ブランビラはこの方法をかなり早い段階で試していた。
実はブランビラは就職する前にプロのバックダンサーとして活動していたこともある。そんなブランビラがSkillshareとUdemyで公開したのがダンスの動画講座だった。これらは今でも収入になっている。
言語習得、車の修理方法、格安で旅する方法、塗装の仕方など、どんなスキルでも収益化することは可能だとブランビラは言う。
「自分の知っていることが誰かにとって価値のあることなら、その誰かが教わりたいと思ってくれるはずです」
動画講座をアップロードできるプラットフォームはたくさんあるが、ブランビラはSkillshareとUdemyをまずは見てみることを薦めている。
※この記事は2022年2月25日初出です。