再生ボーナスの復活は? ニュースに手を出さないの?…Instagram責任者がクリエイターの疑問に答える

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Instagram, Tyler Le/Instagram

もしクリエイターたちが、Instagram(インスタグラム)の経営トップであるアダム・モッセーリ(Adam Mosseri)氏に一つ質問をする機会を与えられたとしたら、きっと多くがこう尋ねるだろう。なぜ、リールの投稿に対して何千ドルも支払うことをやめたのか、と。

2023年10月6日にメタ(Meta)のハドソンヤード本社で開催された、新進クリエイター、ソーシャルメディア管理者、ジャーナリストを集めたメタのイベント「インスタグラム・ユニバーシティ(IGU)」で、ある勇敢なクリエイターが本当にその質問をした。

「Instagramにちょっとした不満があります」と、イベントを締めくくる質疑応答で、あるビューティークリエイターが声を上げた。

「特にリール再生ボーナスに関して、理由がよくわからないのですが……。どこに行ってしまったんでしょうか」

このイベントにサプライズで登壇したモッセーリ氏は、長い説明を始めた。

「生計を立てるのに十分なお金を稼ぐためであれ、生活を価値のあるものにするために少しだけ余分なお金を稼ぐためであれ、できるだけ多くの人がInstagramでお金を稼げるようにしたいと考えています」とモッセーリ氏は語った。

「しかし、クリエイターがマネタイズするために構築するさまざまなものが、すべて持続可能であることを確認する必要があります」

Instagramが2020年に初めてボーナスプログラムを展開したとき、そのコンセプトは非常に単純明快だったとモッセーリ氏は述べた。Instagramはクリエイターにコンテンツを投稿するインセンティブを与える。クリエイターはInstagramを「より面白く」するコンテンツをシェアすることでそれに応える。するとInstagramはコンテンツへの流入から利益を上げ、そのお金を使ってクリエイターに報酬を支払う、というわけだ。

「実際、われわれは国内で本当に大胆に、非常に素早く動きました。なぜなら、当時はTikTok(ティックトック)の後塵を拝していたからです。ただただ現金を燃やすような使い方をしていました」と、モッセーリ氏は話した。

「プログラムから得られるよりも、はるかに多くのお金をつぎ込んでいましたが、結局のところビジネスなので、そのようなプログラムをいつまでも続けることはできなかったのです」

つまり、クリエイターのせいではなく、Instagramの都合なのだ。

モッセーリ氏は、2022年はメタにとって「大荒れ」の年だったことを引き合いに出し、「あのプログラムをアメリカ国内で実施する余裕はありませんでした」と当然のことのように述べた。

モッセーリ氏によれば、日本と韓国で新しい形で存続できるように予算とプログラムを見直した後、Instagramはそれらの地域でクリエイターに対するインセンティブの実験を続け、「多くの進歩を遂げた」という。リールに対する報酬にとどまらず、Instagramは写真やカルーセル投稿に対してもクリエイターに報酬を支払う試みを作っている。

「われわれ」はプログラムをより持続可能なものにしてきました。そして今、われわれにできることは、プログラムをアメリカ、あるいはわれわれにとって重要な世界中の国々に持ち帰ることです」

しかしモッセーリ氏は、ボーナス報酬をアメリカ国内へ持ち帰る時期については具体的に示さなかった。

クリエイターたちがモッセーリ氏と話し合いたいことはこれだけではなく、モッセーリ氏も彼ら彼女らがInstagramに変わってほしいと思うことに耳を傾けるのを歓迎した。

以下では、モッセーリ氏がサプライズ登場したIGUイベントのその他のポイントを紹介する。

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