Reuters
世界の年金基金ら機関投資家で組織する団体・ICGN(国際コーポレートガバナンス)が、内閣府男女共同参画局と東京証券取引所のダイバーシティ施策に対し、苦言を呈した。
日本政府は「女性版骨太の方針2023」でプライム市場上場企業に対し、「2030年までに女性役員比率30%以上」「2025年を目途に女性役員を1人以上選任」という数値目標を定めているが、それでは「遅い」という。
達成時期の前倒しを
ICGNは日本のGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)も参加する、世界の年金基金などで組織された国際団体だ。運用資産は77兆ドルにのぼるという。
ICGNは10月10日に内閣府男女共同参画局長の岡田恵子氏と、東京証券取引所常務の青克美氏に宛てたレターを公表。
日本政府がプライム上場企業を対象に定めた「2030年までに女性役員比率30%以上」などの目標を歓迎するとした一方で、「スケジュールを加速する必要がある」と訴えた。
また東証については、上記の政府目標を東証が上場規則の努力義務に定めたことを歓迎しつつ、目標を達成できなかった企業は「上場廃止」など何らかの「罰則を受けるかどうかを明確に」して、規則の有効性を高めるよう提言した。