本記事の筆者、タリン・ウィリアムズ氏。
Taryn Williams/Insider
- 私は教師の道を選んだ。給与が低く、大学を卒業してから常に正規雇用されていたわけではないけれども、FIREを行う予定だ。
- 早くから投資を始め、一貫してそれを続けていれば、こうした早期退職への道は想像以上に多くの人に開かれている。
- だが、私はすべてを諦めてできるだけ早いリタイアを実現することは、あまりにも極端に見えた。私はもっとバランスのとれた戦略を見つけたかった。
私は教師の道を選んだ。給与が低く、大学を卒業してから常に正規雇用されていたわけではないけれども、早期退職する予定だ。特に早くから投資を始め、働いている間一貫して投資を続けていれば、こうした早期退職への道は想像以上に多くの人に開かれている。
私は、やむを得ずまだ働いている60代、70代、80代の人をたくさん知っており、米国のデータによるとこれは衝撃的な標準になっている。全般的に生活費がどんどん上昇する中、いま退職年齢を迎えている多くの人は退職計画を立て始めた当時、心して退職後の生活を送るためにいくら必要か気づいていなかっただろう。
こうした状況を目の当たりにした私は、準備ができたときにリタイアする機会を確実に手にするために、自分ができることをしようと思った。
QOLを落とさない投資戦略を見出した
パーソナルファイナンスの世界では、早期退職に焦点を当てた多くのムーブメントが起こっているが、そのどれもが完全に自分に適しているとは思えなかった。こうしたムーブメントの中には、すべてを諦めてできるだけ早いリタイアを実現することを奨励するものもあり、私のライフスタイルにはあまりにも極端に見えた。
私はもっとバランスのとれた戦略を見つけたかった。退職年齢まで元気でいられる保証もないから、いまもできるだけ充実した生活を送ることが大事だ。だから私はさまざまな取り組みについて調べ、いまの生活の質を落とさずにできるだけ多く投資に回すという自分に合った投資戦略を見いだした。
50代かそれよりも早くリタイアできるはず
いまのところ、50代かそれよりも早くリタイアできる予定だ。最終的に収入を大きく増やすか共働きをすれば、それが早まる可能性もある。そのどちらも起こらなかったとしても、50代に入ったら働くのを止めるか労働時間を大幅に縮小するという選択肢があるだろう。
現在、私は7万ドル(約1000万円)を退職後のために投資している。その大半は403(b) とロスIRAで、59.5歳になるまで引き出せない。それよりは少ないが個人投資口座、医療積立口座(HSA)、Iボンドでも運用しており、これらはどれも59.5歳になる前に使うことができる。
これは本来の金額よりも少ない。というのも、私は3年間かなり低賃金で海外で働くという、通常とは違うキャリアを歩んできたからだ。だが、この金額は平均的な401(k)残高 を上回る(親世代から資産を受け継いでいないことを考えれば、結構な金額だ)。
これは、過去3年間正規雇用されている間、投資を優先してPYF戦略(給与から自動引き落としにして自分にまず支払う戦略)で貯めたお金だ。3年前は投資額が1万ドルに満たず、1万ドルを超えることがあるのかと疑い始めていたが、現在は当時の金額の7倍以上に膨れ上がっている。今後もいまと同じく収入の約半分を投資に回し続け、投資開始以来の利回りで市場が拡大し続けたら、50代で資産は200万ドル(約2億9900万円)になる。200万ドル貯めて55歳でリタイアしたら、100歳になるまで毎月5000ドル(約70万円)引き出すことができるだろう。
将来に不安はないから、いまに全力投球できる
退職後にいくら必要で、収入を何%で運用できるかによって、もっと早く退職する選択肢もあるだろう。さまざまな要因でこうした計画が変わる可能性はあるが、将来的に選択肢があることがわかるだけで十分だ。こう考えれば、いまの自分の状態に安心できる。
早期退職、あるいは、悠々自適で予定通りのリタイアを思い描くことさえ、夢のまた夢で不可能に見えるかもしれないが、そんな風に考える必要はない。たとえ30代で退職した人の話には共感できなくても、それと80歳になってもまだ毎日働かなければならないのとは雲泥の差だ。
大事なことは、いくら貯めたいか、いつまでに貯めたいかという目標を設定すること。そして、退職電卓を使って、それを達成するために毎月いくら貯蓄する必要があるかを計算することだ。
私は、自分がわくわくするものにお金を使う選択(最近ではモルジブ旅行に5000ドル支出した)と、将来のために投資を優先することを両立してきた。そうすることで、正しくストレスなく最終的にリタイアに踏み出せるのだ。